三流読書人

毎日の新聞 書物 など主に活字メディアを読んだ感想意見など書いておきたい

ドングリ小屋住人 

どうする松江市教育委員会

2013年08月24日 14時06分42秒 | 
どうする松江市教委
松江市の『はだしのゲン』閉架に関する問題で「市民」とは何者かと気になっていた。今日の毎日新聞のコラム「メディア時評」に荻上チキ氏という評論家がそのことを書いているのでなるほどと理解した。その部分を引用させていただく。
【同市教育委員会には以前より、「特定の市民」から「ゲン」(「はだしのゲン」の意)の撤去を求める申し入れが繰り返されていた。その模様は、ブログやネット動画などで公開され、既に一部で話題になっていた。「市民」のブログには「ゲン」に対して「嘘出鱈目反日極左マンガ」「30年以上にわたり日本人に自虐史観を植え付けた」といった記述がある。リンク欄には在特会などのサイトが紹介されておりネット政治運動と連動した歴史認識をめぐる活動が出発点にあったわけだ。2012年8月、この「市民」が市議会に「松江市の小中学校の図書室から『はだしのゲン』の撤去をもとめることについて」という陳情書を提出、陳情は全会一致で不採択。しかし、12月松江市の市教委が独自に検討し、「首を切ったり女性への性的な乱暴シーンが小中学生には過激」という理由で、閉架措置にするように求めた。】(部分引用)
ということでこの「市民」はどのような思考をする人物かがよくわかった。「自虐史観」などという言葉を使う「学者」もいるが、歴史学の上で認知された言葉ではない。
この程度の人物はかなりいる。何をかいわんやであるが、許せないのは松江市教委、というより市教委事務局幹部であろう。市教育委員がこの検討に参加していなかったということも報道されている。安倍内閣の国策を先取りした教育行政というべきか。

自民党の怖い企み

2013年08月22日 19時31分31秒 | これは許せない

自民党の怖い企み

集団的自衛権という言葉が最近よく新聞などに出てきます。
このことについての自民党の恐ろしい企みについて書きます。
歴代の政府は集団的自衛権について次のような解釈を行ってきました。
「国際法上、国家は、集団的自衛権、すなわち自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利を有しているものとされる。我が国が国際法上、このような集団的自衛権を有していることは主権国家である以上当然であるが、憲法9条の下において許容されている自衛権の行使は、わが国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであって憲法上許されないと考えている」(1981年5月29日、政府答弁書)
つまり憲法には、戦争は永久にしない、武器も持たないと書いてあるけれども国際法上は自衛権は認められている。が、憲法上、密接な関係にある外国が武力攻撃を受けた時にその自衛権を我が国が行使することは許されない。というのです。これで今まで戦争で日本人が武器をもって殺したり、殺されたりすることはなかったのです。
ところが、自民党は2012年7月、「国家安全基本法案(概要)」を党議決定し、このなかで自衛権を「我が国、あるいは我が国と密接な関係にある他国にたいする武力攻撃が発生した事態」に、集団的自衛権の行使も容認されると解釈しようとしているのです。
1981年の政府答弁書とは異なる憲法の解釈をするというのです。
日本と最も密接な関係にある国はどこでしょうか。いつもどこかで戦争をしている国、それに全部付き合わされる、怖いですよ。背筋が寒くなります。
憲法9条を変えたい。そのために96条を変えよう。とりあえずは都合の良いように解釈しておこう。ということですかね。          

中沢啓治氏の奥さんの言葉

2013年08月17日 10時44分55秒 | 
中沢啓治さんの妻「戦争の悲惨さを伝えられない」 NHKニュース

「はだしのゲン」の作者である中沢啓治さんの妻のミサヨさん(70)は、「教育委員会が、『はだしのゲン』を自由に読めないようにしているという話はこれまで聞いたことがなく、大変驚いている。『はだしのゲン』は、子どもたちが読めるように描写も抑えている。それでも、一部の描写が過激だということだが、戦争や原爆の被害は決してきれいごとではないし、子どもたちに本当のことを知らせなければ、戦争の悲惨さや平和の尊さについてきちんと伝えられない。松江市教育委員会には、『はだしのゲン』を子どもたちが自由に読めるようにしてほしい」と話しています。




お粗末松江市教委

2013年08月17日 10時30分58秒 | これは許せない
毎日新聞(8月17日付)次のような記事が載った。(要約)故中沢啓治の『はだしのゲン」について松江市教育委員会が「描写が過激だ」として昨年12月、市内の全小中校の校長会で教師の許可なく閲覧できない閉架措置を求め、全校長はそれに応じ、閲覧、貸出しもできないという。発端は昨年8月、市民から「間違った歴史認識植え付ける」として学校図書館から撤去を求める陳情が出された。12月本会議で全員一致で不採択になった。にもかかわらず市教委は口頭で校長会に求めたのである。大体市教委にそんな権限があるのか。「はだしのゲン」のどこが間違った歴史認識を植え付けるのか。原爆被爆の状況を事実に基づいて過激でなく表現することが可能か。校長会の見識はどうか。恥ずかしくないのか。市議会もコケにされたものだ。市教委幹部をすべて更迭すべきだろう。最近これほどお粗末な話題も珍しい。

平和を

2013年08月15日 15時18分28秒 | 平和

   
夏の海水兵ひとり紛失す

戦争が廊下の奥に立ってゐた
      

応召の言葉少なくなりゆける

  3句とも渡辺白泉という俳人の作。
  戦時下俳句という武器をもって戦った。
  発売禁止、弾圧、投獄。
  戦争の残酷さ、恐怖、戦慄をつたえている。

『きけわだつみの声』

2013年08月05日 09時34分18秒 | 
8月6日が来る。8月9日が来る。8月15日が来る。

『きけわだつみのこえ』

なげけるか いかれるか
はた もだせるか
きけ はてしなきわだつみのこえ

『きけわだつみの声』見開きの絵 
本文に手記が収録されている関口清氏が、宮古島にて餓死直前に描いたもの。

もう一度読んでみよう。

改憲「ナチスに学べば」麻生太郎副総理

2013年08月01日 09時02分48秒 | これは許せない


自民党麻生太郎 改憲「ナチスに学べば」
麻生太郎副総理は29日、東京都内のホテルで講演。この中で「いつの間にか騒がれるようになった。マスコミが騒いで、中国も韓国も。ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かなかった。あの手口に学んだらどうかね」と述べたそうである。
さっそくユダヤ系人権団体「サイモン・ウイーゼンタール・センター」(ロサンゼルス)から抗議声明。麻生氏に真意を明確にするように求めているという。
声明は「どんなナチスの統治が学ぶに値するというのか。人目を盗んで民主主義をダメにすることか」「ナチス政権の台頭が世界を急速に深淵に追いやり、人類を計り知れない第二次世界大戦の恐怖に陥れたかを麻生副総理はわすれたのか」と厳しく批判。(参考 毎日新聞ほか)
日本人としては、あいつはホンマにアホやな、では済まされない。
あまりに重大な発言だと糾弾しなければ、世界に顔向けができない。