三流読書人

毎日の新聞 書物 など主に活字メディアを読んだ感想意見など書いておきたい

ドングリ小屋住人 

インフレ率10万%の国 

2007年09月29日 17時28分29秒 | くらし
 日本という国は豊かな国だと言われ、思わされ生きてきましたが、ほんとにそうなんだろうか。

9月28日付『毎日新聞』のコラム「発信箱」は次のような内容。
「インフレ率10万%」と題して経済部中村秀明記者。
《  世界で最悪の経済状況にある国はどこか?
 自爆テロが続くイラクでも、大量虐殺とあふれる避難民のスーダンでもない。アフリカ南部のジンバブエでる。
 国際通貨基金(IMF)が「年末には年率10万%」と予測する超インフレに見舞われ、失業率は推定70%超。インフレ率10万%とは、今日100円のものが明日は300円、1週間後には2000円になる世界だ。政府も手をこまねいているわけではない。ただし、無謀な対策だ。
 6月に全商品の価格を強制的に半値にする「価格半減命令」を出した。命令が守られていないとみるや、警察が取り締まりに乗り出し、商店主や企業経営者を逮捕した。最近は賃金の値上げを禁止したようだ。
 かつては英連邦の一員で、豊かな土地に恵まれた農業国だった。稼いだ外貨で教育と医療を充実させ、ムガベ大統領は「独立の英雄」と尊敬された。しかし、数年前から白人経営の農場を強引に国家管理にしたり、野党を弾圧するなど強権政治に走った。それが欧米の制裁を招き、経済状況は急変する。
 食糧不足に陥り、国民は飢えた。国の財源も不足したため、紙幣をどんどん刷ってしのごうとした。当然、ものすごいインフレがやってきた。
 4年前、現地を取材した同僚は「独立戦争を知る国民は戦いを望まない」というあきらめを聞いたという。国のリーダーが道を誤り、国民がそれを正そうとする熱意を失うと、どうなるか。超インフレという経済の生きた教材を提供するジンバブエ問題の底流は深い。   》

 まだ日本は国のリーダーが道を誤ろうとした時、別のリーダーを選ぶ権利を制度として持っている。それを行使するか、否かだ。


自衛隊はどこへ 福田首相よどうする

2007年09月24日 21時40分27秒 | 政治 
2007年1月19日、防衛省が発足した。この日午前10時、「防衛省」と書かれた青い正門門標の除幕式が行われた。
記念式典に列した安倍首相は幹部職員や自衛官を前に訓示した。
「サンフランシスコ平和条約が発効し、わが国が主権を回復してから、55年の歳月が流れようとしています。本日まさにこのとき、国防という国家主権と不可分な任務を担う組織たる防衛省を発足させることができたことを、私は、時の総理大臣として、誇りとするものであります。…」と切り出した。
「内閣府の外局」だった防衛庁が「独立した政策官庁」に移行したことにより、自衛隊は、諸外国の軍隊と変わりない省名を有するとともに、任務においても、海外活動を「本来任務」と明記することとなった。単なる看板のかけではないことははっきりした。
自衛隊法第3条「任務」に付加された条項は、
 ① 我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応して行う我が国の平和及び安全の確保に資する活動
 ② 国際連合を中心とした国際平和のための取組への寄与その他の国際協力の推進を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の確保に資する活動
である。
改正前は、
 「自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持にあたるものとする」

加えられたのは、「我が国周辺」と「国際平和」のための活動。すなわち海外活動を公認し「本来任務」としたことこそが「防衛省」の発足の実質的意味なのである。

安倍氏を引き継ぐ福田首相よ、国民生活を犠牲にしてこの強大な軍隊をどう何のために使う。


残暑

2007年09月23日 16時26分13秒 | くらし
秋暑し再び茄子の花ざかり          平松 措大

その後の身にこたえたる残暑かな      清崎 俊郎 

 年々、夏の暑さが厳しく感じられる。
 なかば発狂しつつ、この残暑に耐えている。

《…秋立って、おいおいと涼しくなるべきに返って暑さが退かず、いや猛威をふるって暑さの極みになることがある。夏の暑さよりは人間の身体に悪く、暑気中り(あたり)などはこの残暑による事が多い。裸になるのを戒め、寝相を正されるなど子ども、老人は殊にこの残暑の気候にには健康を損なわれやすいのである。年によると残暑の方が、炎暑より気温が高く人をして息喘ぐ苦しさを味わすことがある。 》
 などと歳時記(『新撰俳句歳時記』明治書院 抜粋) にある。
 夏の季語である。


現在のうば捨て 医療制度改悪

2007年09月22日 16時43分59秒 | 政治 
深沢七郎原作 「楢山節考」という小説がある。
古くは木下恵介監督、高橋貞二、田中絹代主演。
80年代に入って今村昌平監督、緒方拳、坂本スミ子主演で映画化された。
一作目の高橋貞二、母親(田中絹代)を背負って母を山へ捨てに行くシーンが焼きついている。
緒方拳主演の映画はカンヌ国際映画グランプリをもらった。

貧しい村の働けなくなった老婆を山へ捨てるという話。単なる伝説ではなく、史実であるという。
その前には嬰児殺し、娘の身売りもあった。
嬰児殺しについてはドラマ「おしん」で有名になった。
 
日本という国はその時代にどんどん回帰していっているようだ。

 「後期高齢者医療制度」というのは余りにひどい。
◆75歳以上の人(約1300万人)を後期高齢者として現在の医療制度から切り離し、現在加入している国保や健保から切り離され、自動的にこの制度に組み入れられます。すべての75歳以上の人は等しく保険料を支払う仕組み。
◆保険料を年金から天引きされます。介護保険料はすでに天引きされていますが、これにプラスです。
◆この制度に便乗する形で65歳から74歳の人も天引きされます。
◆年金額が1万5千円未満の人は、窓口での支払いを義務づけます。払えない人の保険証は取り上げて、資格証明書というものを発行するそうです。とりあえず1万5千円を窓口で支払わなければなりません。払えないと資格証明書をもらえないので病院にかかれません。

 今度の自民党総裁選の立候補者で80歳以上も生きられて迷惑しているという発言をした人もいます。


もっと教育にお金を

2007年09月20日 15時53分54秒 | 読書
 今学校現場が大変です。
 学力の低下が言われ、全国一斉学力テスト、はては学校5日性見直しがまでとりざたされる。
 教師は書類作りなど雑務に追い回され、十分な時間をかけて子どもたちと接する時間もないという。
 また、家庭の教育力の低下、地域の崩壊など子どもを取り巻く環境は荒廃していく。
 
 経済協力開発機構(OECD)は18日、加盟国を中心に教育制度に関する指標をまとめた「図表で見る教育」(2007年版)を発表した。
 これで見ると、日本の公的支出のうち、教育機関へ投入した割合は、2004年で9.8%でOECD諸国平均の13.4%を大きく下回っている。
 教育に冷たい日本政府の姿勢が、国際比較からもあらためて浮き彫りになっている。
 教育機関に対する公的支出の割合を国内総生産(GDP)比では、OECD平均は6.2%に対し、日本はわずか3.5%と下から2番目である。
 また、教育費のうち私的負担が日本ではとくに高いのが特徴で、米国、オーストラリアについで高水準。教育機関の費用を公的負担でまかなっているフィンランドの場合は97%と対照的、また北欧諸国などOECDの4分の1の国では高等教育機関でも授業料を徴収していない。

 学力の低下に関する論争がかまびすしいが、国の姿勢を問う論議をもっと。
 日本という国は子どもをどう育てようとしているのか。

美味 新栗

2007年09月19日 16時49分23秒 | Photo
これはやまぐりです。親指の先ほどの栗がとれます。
味は甘くて大変美味しい。
びっくりするような大きな輸入の栗などは大味な気がします。
しかしこの小さな栗、料理するのが大変です。
これを一つ一つ皮を剥くのは気の遠くなるような労力です。
あまり消毒というようなこともしないので虫食いが多いし、少しでも虫の食ったのは食べられません。

この栗で100%の栗きんとんなどは最高のものです。











幸せですか 敬老の日

2007年09月18日 13時55分02秒 | くらし
総務相は敬老の日にちなみ、16日、65歳以上の高齢者の人口の推計を発表した(15日現在)。
以下()内は昨年度。
65歳以上の人口2744万人(2657面人)。
総人口(1億2776万人)に占める割合が21.5%(20.8%)でいずれも過去最高を更新した。
また80歳以上の人口は713万人(674万人)と初めて700万人台を突破した。
男女別では、65歳以上の男性1169万人。 女性は1575万人。 80歳以上では、男性が236万人、女性478万人と女性は約2倍。

営々と働いてきて今は幸せですか。

一方、農水省が8月発表した平成十八年度食糧自給表では、日本の食糧自給率は各国と比べ四十%と群を抜いて低い。輸入食料品の安全性が懸念される中、物価にはね返るのは必致。
医療費抑制、介護保険と介護、年金問題、核家族化、所得格差、庶民への増税など高齢者を取り巻く環境はきびしい。
自助努力によってなんとかせいというのが国の姿勢。

まもなく行われるであろう衆院解散総選挙(どんなことがあっても早期実現を要求しよう)で自分の一票をどう行使するか。我々の武器はそれだけ。


自民党 コップの中の嵐

2007年09月17日 17時33分14秒 | 政治 
《 私たちメディアはどうしても先に先にと関心が向いがちになる。自民党総裁選が正式に始まる前から福田康夫元官房長官が圧勝だとかさらには、では「福田内閣」になったらその顔ぶれはとか……。
 そうこうしているうちに安倍晋三首相の突然の辞任表明が随分と過去の話のようになっていく。
 それが自民党の作戦だということは忘れてはいけない。「次の首相」に世間の関心を引きつけることであの無責任な退陣劇を忘れてもらおうとしているのである。
 そもそも昨秋、党内が雪崩を打って安倍さん支持に傾いて未熟な内閣を作ったのは誰だったのか。先の参院選で大敗し、」国民がノーと言ったのは明らかだったのに、安倍さんの続投を許したのは誰だったのか。
 あるいは「11月1日に期限が来る。インド洋での自衛隊活動が中断しては国益を損なう」と大騒ぎしていたテロ対策特別措置法の延長問題はどこへ行ってしまったのか。新総裁が決まるまでは国会は開店休業。いつの間にか期限切れが前提になっている。
 確かに、この局面で福田さんというのは絶妙な策だとは思う。でも、冷静に考えれば参院選直後に交代していればよかった話。7月末から今まで時間を浪費した揚げ句に勝手に首相が辞めて、勝手に代わるという自民党だけの話と言い換えてもいい。
 早く政治を国民の手に取り戻そう。それには、首相交代後、一定の国会論戦を終え、速やかに衆院を解散して有権者の審判を仰いでもらうしかない。私はしつこく解散総選挙を求めていくつもりだ。      (論説室) 》与良正男氏

 『毎日新聞』9月17日 発信箱より。
 ここに17日付『毎日新聞』のコラム「発信箱」を引用させていただいたように自民党総裁選が大統領選でもあるかのように大騒ぎしているが、自民党というこわれかかった一政党の党首を決める選挙であることを再認識しよう。
 我々の行使すべき国政への参加の一票は総選挙しかない。
 この選挙が日本国民の民意の高さを証明する。



アナログ停止なら受信料不払い

2007年09月16日 20時39分02秒 | 堪忍袋
総務相は十三日、2011年7月に現行のアナログテレビ放送を停止し、地上デジタル放送に完全に移行する時点では、デジタル放送の電波が届かない世帯が三〇万~六〇万世帯に上るとの試算を発表した。電波の中継局の整備が遅れている山間部などだそうである。
同省は暫定的に衛星放送で代替する方針だそうだが、財政支援については「検討中」だそうだ。
なんたることか。むかつきますな。誰がそんなこと頼んだ。
同省によると完全移行時に電波が届かない世帯はNHKだけで約二五万世帯。民放を含めれば「三〇万世帯を超えるのは間違いない」(地上放送課)のだそうだ。
難視聴世帯の比率が高いのは山間地域を抱える和歌山、岐阜、栃木など。
まさに国民無視。
さまざまな生活分野で格差が広がるなかで、情報の確保まで山間部や僻地は差別を受ける。
アナログの停止は見直せ。

このまま強行するなら電波の届く届かないにかかわらず受信料不払いの運動を再び展開しよう!!!



防衛省をやめて平和省を

2007年09月14日 16時17分57秒 | 政治 
《  国家には、国防省や防衛省という組織が本当にいるのか。
 そんな疑問を投げかけ、「平和省」創設を唱える男が、来年の米大統領選に立候補した。オハイオ州選出の民主党下院議員、デニス・クシニッチ氏(60)。
 31歳でクリーブランド市長になり、下院議員6期目だ。
 大統領選は前回に続く挑戦。立場は鮮明、主張は明快だ。02年のイラク戦争容認決議では、ヒラリー・クリントン氏らとは違って反対票を投じた。前回は「米国を世界から遠ざける政策を拒み、各国と協調して戦争に終止符を打つ勇気を持とう」と論陣を張り、今回も「この戦争を終わらせ、兵士を故郷にすぐ帰すためにあらゆることをする」と訴えている。考えてみれば、国防省や防衛省は、近隣諸国はいつ侵略してくるか分からない物騒な相手だ、ということが前提。いざというときは人殺しと破壊を辞さない組織でもある。
 一方、平和省は、近隣諸国は話せば分かる相手だ、という前提に立つ。争いを対話で解決する道を探り、平和維持のための対処を錬る。「脳天気な夢想」とも言えるが、建設的であり、希望がある。
 ただ民主党の指名争いではほとんど希望がない。各種の支持率調査では、40%を越えるクリントン氏が先行し、バラク・オバマ氏とジョン・エドワーズが続くが、クシニッチ氏は2~3%といったところだ。
 しかし「貧困や失業、人種差別、絶望、恐怖こそ、廃棄すべき大量破壊兵器だ」と本質を突く彼の言葉は、耳を傾けるにあたいする。
 クシニッチ。その名はおぼえておきたい
          (経済部) 中村秀明 9月14日付『毎日新聞』コラム「発信箱」より 》

 これはまさに日本の発想でなければならないのではないか。
 憲法九条を持つ日本の主張でなければならない。
 軍備を持たないとすぐ近隣の諸国が攻撃を仕掛けてくる。だから武装していなけ れば不安でならない。というのは侵略者の発想だろう。

 国防省、防衛省を廃止し、平和省をという発想は、いつの日か世界の大勢を占めるのではないか、と思っていたがもう始まっている。



安倍さんチのアホボンがとうとう

2007年09月13日 15時12分42秒 | 嫌安倍流
 「売り家と唐様で書く三代目」か。 
何にも言うことはないな。
岸信介の孫、総理大臣まで上り詰めたところで「やーめた」と政権を投げ出した。 
安倍さんチのボンが切れて、何もかも投げ出した。
日本のすべての国民のくらしや平和、国際平和への寄与が行き詰まったから、というのではないんですね。
己の能力が欠除しているのです。

 「だーれもいうこときいてくれへん」
 「だーれもたすけてくれへん」
 「もーいやや やめたる」
 「皆アホばっかしや」

といっても日本に対する信頼の失墜は大変なものがある。 
彼だけがアホボンやといって笑ってられない。
それはみんな私たちへのツケとしてまわってくる。

こういう政治家を首相として選んだ日本の政治的土壌を作りかえなければならない。
息の根を止めねばならない。
日本国憲法を改悪しようとする動きもこういう土壌から生まれた。


 

スポーツとルール

2007年09月11日 17時23分11秒 | 阪神タイガース
第19節対巨人戦、死闘を勝ち抜く。この3連戦たいへんであった。先ずは良かった。
審判団の試合運営には少し不満がある。もっと自信を持ってやってもらいたい。
シーツが李の足を踏んだのは反則か。反則でないのか。少なくともベースの上は両チームが共有している。そこになにがあろうともだ。守るべきルールとマナーとの間は微妙だ。
審判員に頑張ってもらわないと試合は興ざめになる。
両チーム監督はルールブック片手にどこにどう書いてあると示しながら抗議しなければダメだろう。
「選手はルールに精通し、これを遵守しなければならない」というのがかつて関係したことのある競技(野球ではない)のルールブックの冒頭に書かれていた文章である。
もちろんルールブックの中身はすべて暗記していた。
ところがゲームで審判台にのぼってみると相当なチームであってもルールをよく分かっていないことが多かった。
大学の1部リーグの選手も理解できていないことが多かった。
先日、プロ野球のラジオでの実況中継を聞いていて、解説の板東英二氏が言うには、プロ野球といっても選手も監督も以外とルールを理解していないのだそうである。審判のミスは結局はすべて選手がかぶることになる。その根拠を良く理解していなければ自分の生活にかかわるのだ。
「ルールに精通し、これを遵守する」ここから出発する。
してはいけないこと。しなければならないこと。を熟知することから出発し、ルールの裏側、ルールに書かれていないことを考えるのが大事であって監督はそれが仕事である。
審判は、書かれていないことについては判例をしめし、断固として決定を下す。あいまいは許されない。
ラジオ、テレビのいない方がよい解説者などはルールや判定のことについては何も言うな。










秋 綿の花

2007年09月09日 17時11分02秒 | Photo



 日本の在来種の綿花です。
 インド産、アメリカ産と少しずつ花の色など違います。
 
 雇ひたる異人も移民綿の秋    佐藤 念腹

 という俳句もありますが、アフリカ系住民が奴隷として過酷な労働を強いられたのも綿摘みだったようです。これが実って綿の繊維をつけます。
黒い実が中に入っています。