三流読書人

毎日の新聞 書物 など主に活字メディアを読んだ感想意見など書いておきたい

ドングリ小屋住人 

秋 青空 運動会 

2009年09月28日 17時25分08秒 | Photo


運動会 開会式入場行進 1年生
60年前と中身はあまり変わっていないような気がする。
子どもたちの体力低下が言われて久しい。
しかし、乳幼児死亡率や幼少年期の疾病への罹患率など総合的に考えなければ。
単純に鍛え方が足りないなどと言わないことだ。
責任は親でも子どもでもない。
子どもを大事に育てるということはどういうことか、考え直すことだ。
今まで政府は子どもの教育には金は出さないが口は出す、責任はとらない。歴史教育などでは嘘を教えることをむしろ奨励するという政策を取ってきた。
文部省・文部科学省、その下にある地方教育委員会は30年後、50年後の日本を担う人間を育てるという明確なヴィジョンはなくその時々の政治権力に唯々として迎合する政策を現場に押し付けてきた。
一方で、給食費を払わない、授業料を支払わない、奨学金を返還しない、その他いろいろと難癖をつけるモンスターペアレントというものたちの存在など取りざたされる。
しかし、基本的にはこれらはいずれも公費負担というのが先進諸外国の制度。
OECD加盟国の中で教育への公費負担が最低であることをそのままにしておいて良いかどうか。

この子たちは国の宝ではないのか。





鬼灯 ほおずき

2009年09月18日 19時36分12秒 | Photo


鬼灯は実も葉もからも紅葉哉     芭蕉
鬼灯を鳴らして妻の何思ふ      佐野良太
幾つかはつぶす鬼灯鳴らすまで    橋谷田愛子

鬼灯の実が赤くなると中のたねなどをきれいに出して口に含み、
キュツ、キュツと鳴らすのは女の子の遊び。

下の2首はそういう意味だろう。
この鬼灯の色は日本の赤だ。

外側の袋のやわらかい部分が次第にとれて網目状の葉脈だけが残る。
なかには丸い実が透けて見える。
不思議な魅力の植物である。

吉野山 紫式部

2009年09月17日 20時08分23秒 | Photo
 

 吉野山 金峯山寺へ行った。久しぶりである。
 やや秋の気配、蔵王堂の下、ムラサキシキブの実が薄紫に色づいている。
 これから次第に濃くなる。

    むらさきは中年の色式部の実       勝又一透

    むらさきしきぶかざせば空とまぎれけり  草間時彦






芙蓉の雪の精をとり

2009年09月14日 20時41分26秒 | Photo
 

良い花だと思う。好きだ。

芙蓉の雪の精をとり
芳野の花の華を奪い
清き心の益良雄が
剣と筆をとり持ちて
一たび起たば何事か
人世の偉業成らざらん

芙蓉である。
一高の寮歌「ああ玉杯に花うけて」の2番の歌詞。
こういう日本語嫌いではない。
剣を持たせてはいけないが、なんとなく解かるような気がする。
エリート意識ふんぷんの中にも、未来への展望がうかがえる。
良くも悪くも一高・東大というコースを歩んだ連中が日本を牛耳ってきた。
しかし、その時代はもう終わった。

 携帯電話の写真である。結構撮れていると思いますが。





教育費の公的支出世界最低レベル

2009年09月10日 21時10分55秒 | 教育 
やっぱりというか、今さらということでもあるが、経済協力開発機構(OECD)が発表した「図表で見る教育09年版」によると、06年の日本の国内総生産(GDP)に占める教育への支出は3.3%。OECD加盟国の平均は4.9%で、日本は比較可能な28カ国のうち27位! だという。03年・05年は最下位、04年・06年はブーピー。
1位はアイスランドで7.2%、2位デンマーク6.7%、3位スェーデン6.2%。以下フランス、イギリス、アメリカと続く。なんとアメリカにも負けているのだ。
9月9日新聞各紙が報道している。
農・林・漁業という第一次産業を切り捨て、さらに子供にかける教育費を世界最低レベルに下げたこの国の将来像はどう描けるのか。
教育のことは親や子供や地域の心構えの問題とし、金は出さないが口だけは出す。
これほどあらゆる場面で規制緩和を言いながら教育の中身には規制だらけ。
日本歴史は嘘を教えることまで許容する。
ここまで腐りきった自民党・公明党政策についに音を上げた国民の悲鳴が先日の選挙結果だろう。
しかし、民主党と言えども自民党的政治家の集まりとどれほどのちがいがあるか。
この亡国政治は断ち切れるか。日本は亡ばずにすむか。



夕顔

2009年09月05日 21時12分05秒 | Photo
夕顔



9月に入って夕顔が咲き始めた。
うちのはなにもかも遅い。
しかし、季節は今だろう。
少しでも早く咲かせたり季節はずれを珍重するのはおかしい。

   秋立つ日、よめる     藤原敏行

   秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる(古今169)

秋立つ日というんだから立秋のことだろうけど、ずいぶん前のことだ。
暦と季節感のずれはどうしようもないが、そこになんとはなしのそこはかとなくというか秋を感じる。
日本人の感性だろう。
いまは、もう本格的な秋といってもよいか。
政治のことなどはしばらくほっとこう。