チェルノブイリ事故は、20年前の1986年4月26日、ウクライナ共和国(当時はソビエト連邦ウクライナ共和国) のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きました。
放射線被曝は、ガンを発生させ、さまざまな病気に対する抵抗力を弱め、老化を早めます。とくに深刻なのが子どもの被害です。なかでも、事故前にはほとんどみられなかった甲状腺ガンの増加です。もっともたくさんの放射能をふくんだ雲は、すぐとなりのベラルーシの方に流れました。放射能に汚染された地域は、ベラルーシでは国土の30パーセントに達しました。
この放射能汚染が完全に浄化されるということはまずないでしょう。
4月19日、世界保健機関(WHO)の下部組織、国際がん研究機関(IARC)は、チェルノブイリ原発事故の被ばくによるがんでの死者数は、旧ソ連の現場周辺国と欧州全域の計40カ国で2065年までに約1万6千人に達するおそれがあるとの推計を発表しました。
この半年間に、国際機関が、この事故の死者について3通りの推計を発表しています。
国際原子力機関(IAEA)は4000人、WHOは9000人、そして今回の16,000人。
数字が異なるのは、低線量の被ばくの影響の評価が違うからだそうです。
線量が少ないから安全だとは言えないというのが今回の発表です。それは特に子どもの被害となってあらわれるということです。(『毎日新聞』4月21日付の記事より再構成)
原発を持ってこられようとしている地元住民は恐ろしいと思うのは当たり前でしょう。
それでも目先のエサにつられて誘致しようとする自治体や政治家。
子どもたちや未来に生まれてくる子孫のことを考えなければならないと思います。