伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

クマの親子に見えて・・キクイモ

2020年11月26日 | 
 キクイモは遠野和紙の材料となるコウゾ作りのボランティアの方からいただいた。野菜作りが好きで、前日のコウゾ作りの後、畑で収穫してきたのだという。真ん中上部のキクイモ。写真では水の中だが、下の方はだんだん細くなっていく。そのためか、最初はジュゴンを連想し、人魚イモと考えた。

 キクイモを初めて知ったのは、遠野高校家庭科クラブの創作料理だった。遠野歳時記「満月祭」というイベントに、来賓で招かれたおり(当時は地元選出の市議会議員)にクラブの生徒達が、創作した料理として、粉末にしたキクイモを混ぜ込んだクッキーを振る舞ってくれたのだ。

 以来、イモ自身の味は知らずに、キクイモは食べられるとは知っていた。愛犬の散歩の途上で、丈が高く、十数の黄色の花びらにシベの部分が焦げ茶色の大輪の花を見かけていた。ヒマワリと思った。実際にその仲間らしいが、これがキクイモだった。北アメリカ原産の外来種で野生化もしていると知った。

 クッキーで食べたことはあるとはいえ、イモ自体は初めて見た。調べてみると、イモとはいうものの、他のイモ類とは違ってデンプンはなく、食物繊維が主成分らしい。淡泊でしゃきしゃきした食感はここから来るのだろう。

 「皮をむくと食べるところがなくなるよ」と教えていただいた通り、歯ブラシで全体を、しわになった部分は爪楊枝を使って泥を落とした。次第にきれいになるイモのいくつかには表情が現われた。

 人魚と考えたイモは、そう、クマに見える。そう思って写真を撮っていると、近くに別の顔を持ったイモがあった。
 とんがり帽子をかぶった子グマの顔だ。いただいたキクイモには親子がそっと忍び込んでいたのだ。

 親子グマを食べるのか・・忍びないと思いながら、無駄にもできない。そんなことを考えていると、親グマのお腹辺りにも顔が見えた。クマのお腹なのに、クマの子に見えず、そうどちらかと言えばタヌキの雰囲気。



 親子グマにタヌキ。これはいよいよ食べられない。そんなことを考えながらも、麵つゆであえて食べてみた。食感が美味しい。ネットで調べると、ツナ缶とあえた料理もあったので作ってみた。こちらもツナにしゃきしゃき食感が加わりなかなかのものだ。きんぴら、煮物、チップス等、様々な料理に応用が出来るようだ。

 食べるまでに丹念な泥落としという若干の手間はかかる。しかし、くせのない爽やかな食感の心地よさを体験するとくせになるかもしれない。あと少し残っているキクイモ。大切に食べてみたい。

 


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