伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

活動日誌 No209

2018年09月24日 | 活動日誌
 議会中は、なんやかやと気がそぞろで、作る余裕がなかった「伊藤浩之の活動日誌」を作成し、今日、印刷の発注をしました。印刷・納入まで約10日かかるので、10月8日付けとしています。

 今号は、9月定例会の一般質問がメインの記事。その他、9月定例会にまつわるエピソード等を紹介しています。

 以下が、その紙面。










 記事は、本ブログですでに紹介した、議員だよりの一般質問の原稿を使っていますが、少し書き足した分もありますので、あらためて掲載します。



■コラム

市職員の自殺報道があった。遺族が公務災害の申請をしたという内容だ。遺族は、100時間を超える超過勤務、さらに100時間を超えるサービス残業があったと指摘している▼超過勤務に関する資料を請求して驚いた。自殺事件が起きた月を含む直近5カ月間で、最多の超勤時間に204時間があり、93人が100時間を超えていたというのだ。あまりにも過酷ではないか▼こんな物語を覚えている。日没までに線で囲った土地をやると仙人に言われた男が、広く囲いすぎ、何とか戻ったものの力を使い果たして死んでしまう。過酷な労働は命を奪うと、昔から知られていた証だ▼市は、繁忙な時期の長時間の超勤はやむをえないと考えているように見える。古い教えは生かされていない。


■いわき市議会9月定例会・一般質問
民間の売電太陽光発電事業に市関与で適正設置促せ



 いわき市議会9月定例会が9月6日から21日まで開かれ、継続審議となった決算議案を除く37件が可決し、閉会しました。私は13日、太陽光発電の適正誘導、アカシアリニューアブルズ㈱の評価、職員の超過勤務の適正化を求め一般質問にのぞみました。結果を受け、引き続き論戦していきたいと思います。


太陽光発電規制条例は研究課題と市

 太陽光発電事業の適正誘導は、6月定例会に続くもので、市は、国が太陽光発電に関して「事業計画策定ガイドライン」を策定しているので、適正に事業が進められると考えており、条例の制定は「研究する」と答えていました。

 ところが、この質問後、問題がある太陽光発電施設に関する情報が寄せられ、改めて市がこの問題に能動的に関わり、事業を適正に誘導できるようにしていく重要性が浮き彫りになっていました。


崩落事故等発生

 問題があった施設は、一つは内郷高野町に㈱アイラックが建設をすすめた施設です。高野小学校・内郷第三中学校の目前の施設をはじめ数ヵ所に施設がありますが、このうち通学路である市道脇で、住民が法面の「崩落が心配」と指摘していた場所で、8月13日、現実に崩落事故が発生しました。

 また、小名浜上神白にエナジー電力㈱が設置した太陽光発電施設では、むき出しの法面がブルーシートだけで養生され、直下の住宅等に降雨のたびに土砂が流れ込む事態になっており、ここでも崩落等が懸念されています。

 一般質問の答弁では、アイラックは開発に必要な森林法に基づき届け出た計画以上の区域を開発、その結果、法面が急こう配となり、土砂崩落が発生したといいます。

 また、エナジー電力は、一部の伐採に必要な届けや小規模林地開発計画書を提出しないままに開発してしまい、排水対策も不十分な状態で工事を進めてきたといいます。

 市は、これらに是正を「強く求める」としていますが、発電設備の設置は進みます。

 違法に進んだ施設で開発が進められる。こうしたことを繰り返さないために、計画段階から市が能動的に関わり、施設が適正に設置されるよう誘導する必要があります。

 市執行部は、これらの事業は、国のガイドラインの暫定措置が適用されるため、「一定の猶予期間の中で事業計画を提出して、ガイドラインを満足させるような形」で、事業を進めれば良いという考えをにじませます。
 しかし、現に、事故等を発生させ、場合によっては人身や財産に危険を及ぼしかねない状況がある中で、それで良いのかということが問われています。

神戸市にも学んで

 私は次のように求めました。

 「西日本豪雨災害で太陽光パネルの崩落事故を受けた神戸市は、出力10Kw以上の事業用太陽光パネルの設置を届け出制にする条例制定の検討に入りました。同市長は『安全を守るためには既存の法令では不十分』と指摘しています。本市では住民に危険が迫る事態がすでに発生しており、スピード感を持って『研究』などではなく、条例制定に向けて動き出すことが求められており、市長の見解を伺いたい。」

 市長は、「国県等の動向を注視し、その必要性についても研究してまいりたい」と、6月定例会と同じ答弁を繰り返しました。

 この姿勢で、住民の安全と財産を守ることができるのかが問われる結果となりました。

アカシアに誠実求める市

 アカシアリニューアブルズ㈱について取り上げ、風力発電にかかわる国の事業計画策定ガイドラインが、「地域住民と適切なコミュニケーションを図る」ことを求めているにもかかわらず、環境影響評価方法書の説明会でのマスコミ取材拒否と住民の録音等の禁止をするなど、情報公開に消極的な事業者の姿勢への市の見解をただしました。

 執行部は、評価について答えず、「事業者に対し、周辺住民のみな様の理解を得るよう誠意をもって対応し、誠実に理解の醸成を図るよう意見してまいりたい」としました。

最多残業年1,253時間

 財政部の職員が昨年2月に自殺した事件の関係から、適正な勤務確保に向けた取り組みを質しました。

 質問に、2017(平成29)年度の最多超過勤務は年間1,253時間にも上ることが答弁されました。単純平均で月100時間を超えています。

 現在、超過勤務は、本人の届け出で把握する仕組みとなっているため、届け出のない超過勤務=サービス残業を把握できません。

 「職員を守るためには費用が掛かってもしょうがない、という観点」で、パソコンの使用履歴の活用など、客観的に勤務状況を把握できる仕組みを導入するよう求めました。

 総務部長は、「他市の状況を注視してまいりたい」とだけ答えました。



■笑劇場・夢

 一般質問の朝、夢を見た。執行部の答弁があったのに、次の質問を思い出せない。原稿をめくる。ない。時間が過ぎる。5分、3分―質問はたくさん残っている。もうダメ・・目が覚めた。悪夢だった。

 質問を終えた。違和感があった。通告と実際の質問の表現が変わったことが分かった。昨日の夢は正夢だったのか。初期の質問項目データをベースに読み原稿を作ったようだ。その晩、また夢を見た。書き直した質問項目原稿に、自動保存された古いデータを反映させた。本当の原因はここにあった。

 最終日前々日。討論のアイデアが夢に浮かんだ。なかなかいい。すぐにメモを残した。

 良くも、悪くも、夢が定例会での取り組みを助けてくれた。




PS 採択された議案数を数え間違って37にしてしまいました。正しくは29件の間違い。印刷の活動日誌は次回訂正します。


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