朝日新聞への投稿短歌・俳句で「原発」、「原爆」に関連して詠まれたものを抜き書きした。
八キロは全数致死のグラフありて原子力空母町に入り来る
(横須賀市)梅田悦子 (10/26 馬場あき子選)
いつまでもこの瀬戸内の秋の日の鯊(はぜ)を釣りたし遠く原発
(福山市)武暁 (11/2 高野公彦選)
子を抱き国境越ゆるシリア難民原発避難のわれらにも似て
(国立市)半杭螢子 (11/8 高野公彦選)
黒色のフレコンバッグの積まれゐる飯舘村は紅葉に染まる
(東京都)松崎哲夫 (11/8 馬場あき子選)
ヒロシマとナガサキは核フクシマは原子力ならオキナワはなに
(枚方市)石川智子 (11/8 馬場あき子選)
福島は遠くにありて川内(せんだい)の原子炉二基が粛粛と起(た)つ
(埼玉県)石塚忠次郎 (11/16 馬場あき子選)
兎田(うさぎでん)、猿田、狐田、狸石除染されてく山里の道
(福島市)美原凍子 (11/16 馬場あき子選)
山裾の里も田圃(たんぼ)も霧の中ああ原発がまた動き出す
(三重県)高山幸子 (11/16 佐佐木幸綱選)
またぞろの再稼働へとそちこちの原発すでに隠れ助走す
(福島市)美原凍子 (11/16 佐佐木幸綱選)
原爆を落とせる国の軍隊が七十年経し今も居座る
(宇都宮市)渡辺玲子 (11/16 高野公彦選)
なんてことしてくれたのと子や孫に言われたくなし原発稼働に
(船橋市)山崎三千子 (11/30 佐佐木幸綱選)
軍艦も原子炉さえも抱えつつ秋深まりゆくヨコスカの街
(横須賀市)梅田悦子 (11/30 馬場あき子選)
下北に反原発のましら酒
(久慈市)和城弘志 (10/26 金子兜太選)
凩(こがらし)や海へ払ひし核の灰
(相馬市)鹿又一武 (11/2 長谷川櫂選)
原発ともんじゅの町よ冬に入る
(敦賀市)村中聖火 (11/30 長谷川櫂選)
フクシマの苦海にむかう片時雨
(さくら市)大場公史 (11/30 金子兜太選)
産土は被爆してをり鮭還る
(いわき市)馬目空 (11/30 金子兜太選)
街歩きや山登り……徘徊の記録のブログ
山行・水行・書筺(小野寺秀也)
日々のささやかなことのブログ
ヌードルランチ、ときどき花と犬(小野寺秀也)