horizon doux italia de -torino-

イタリア・トリノでの日常+αを写真と共に
ほどほどほどよく発信フォトブログ。イタリア語の絵本のことも。

国際結婚

2008-11-25 | イタリア


夫の友人メリーちゃんの結婚相手はイケメンのラファエル君。
二人の出会いはインターネット。ネット恋愛から国際結婚をしているカップル、イタリアにはたくさんいます。
彼は米国生まれのメキシコ人。去年彼がメリーちゃんに初めて会いにイタリアにやって来たときは言葉が通じなくて困ったけれど、その後たった数ヶ月でイタリア語会話レベルをなんなくクリアー。メリーちゃんもスペイン語を話すようになっているし、言葉は愛があれば何とかなるものだなぁといろんな国際カップルを見ていて実感します。あの頃二人の共通言語は片言の英語だけだったからほとんど目とスキンシップで会話していた二人が懐かしいです。

10月の初め、二人はトリノの隣町の市役所で民事婚をあげました。
夫はラファエル君の証人として呼ばれしっかり法的書類にサインしてきました。
簡単な結婚式だったけれど、式の規模や種類なんて関係なく結婚式は二人の人生の門出、感動的でした。来年の夏にはメリーちゃんの出身地、南イタリアはカラブリア州でカトリックの教会で式をあげます。メリーちゃん夫妻のお陰で来年の夏は念願のイタリア縦断旅行ができるので今からわくわくしています。
カラブリア州の次はメキシコで。こちらは行けるか分からないけれど、3回結婚式を挙げるってすごいことです。

メリーちゃんもラファエル君も私と同い年。でも二人ともしっかり者。
ラファエル君、今はイタリア語上達のため語学学校に通いながら、職業訓練にも通っています。
メリーちゃんは、高校卒業後すぐに働き、ご両親と同居していたのでお給料を不動産投資に使うことにしました。ローンを組んで2LDKの家を買いそれを賃貸に出していました。一軒目のローンが完済したので2件目も購入しました。今は一軒目を二人の新居としもう一軒は今も賃貸中です。
この話を聞いたときは本当に仰天しました。高校卒業したての子が不動産投資のためにお給料を使うってなかなか出来ない発想です。イタリアは古い家でしっかり修復、リフォームされていれば価値があります。しかし今の職業難のイタリアでは不動産投資にリフォームは簡単ではありません。自分の家を持つ前に定職を持つことが非常に難しい社会です。メリーちゃんは大人しくて美のヴィーナスのように綺麗な女性ですが、何年も前からしっかり人生計画を立てていて外見だけでなく内面もかなりのやり手です。明るいラファエル君と楽しい人生のスタートを切ったメリーちゃん。二人とは同じ国際結婚組み、夫婦で仲良く付き合っていけそうです。

二人の後ろ姿。


写真撮影をしたサヴォイア家の狩猟用のお屋敷。


ドラジェ。カラーのお花の形がとてもかわいいです。



言葉の習得は異文化理解

2008-11-06 | イタリア
イタリアに移り住んできて1年と2ヶ月。

去年から今まで語学力向上だけを意識し、イタリア人と対等なレベルになって初めてイタリア社会を理解し始めることができると思っていました。職場では当然のごとく、母国語と同レベルのイタリア語を要求され、がむしゃらにビジネスイタリア語に立ち向かってきましたが、今日はもう立ち止まった方がいいかなと思う出来事がありました。

仕事ではイタリア語と英語の両方を使って文書作成やEMAILを送ったりするのですが、先日イランのある会社からの依頼を受け、それをイタリア語に訳したり、イランの方に報告するために、英語の辞書で何度も確認しながら、ふさわしい言葉を選んで返信メールを完成させました。
しかし、上司のチェックで、ことごとくだめだしをされてしまい、ダイレクトにいろいろ言われてしまいました。
言い方さえ違えば、頭に血が上ることはなかったのですが、学生のころは英語を専攻していたこともあって、頭に血が上って口論してしまいました。
彼女も専門は外国語、しかも英語、仏語、ドイツ語、スペイン語、スウェーデン語を巧みに操るツワモノなので、グローバル語である英語は完璧に話せる自信があるようです。
しかし、私も英語を専攻していた身、明らかにレベルは彼女の方が上ですが引き下がれませんでした。英語を母国語とする人からのだめだしなら素直に受け入れられるのですが、イタリア人に言われたくない!という感情が応戦してしまったと思います。

しかし、口論したところでイタリア人女性、特にピエモンテの女性は恐ろしく強いので勝敗は目に見えていました。後先考えずに反論してしまったために(O型の性分です)だめだし以上にののしられてしまいました。
私にも人としての権利があるのに・・・。あまりにダメージを受けたのでさっさと帰宅することしかできませんでした。

ここまで暴走してしまったので、私の見たイタリアの労働社会を少し語らせてもらうと、少なくともイタリアの労働社会には、下の者への配慮はありません。使って使って使いまくるのが普通なのです。もちろん感謝の言葉もありません。上司の特権は、責任をとらずに、好きなだけ部下を酷使し、わがまま放題に思ったことを言い、出張ではデラックスルーム、スパにマッサージ、高級レストラン、そして家族や愛人を予算を使って同行させる事です。そして雇用するときは、知らない人を一切信用しないのがイタリア人なので、自分の知っている人やコネで人を雇い、周りを自分ワールドで固めます。とても保守的です。

これを今まで黙って見ていた部下たちが出世した時には、今まで服従的だった人が天下を取ってたちまち大暴れです。

上司の数が多いのも特徴で、上司間に格差があり、上司がもっと上の上司に、上の上司はもっともっと上の上司に胡麻を擂るシーンは何度も見ました。

悪循環なのです。今の組織では外国人を正規雇用することはないので契約終了までずっと下のまま。また新たに契約してもらえたとしても下のまま。賃金も微々たるもの。時給にするとマックバリューも買えません。 

このままイタリア社会に挑戦し続けるべきか、夫に扶養してもらいながら、好きなことだけをするスローライフ生活を送る方が心身の健康にはいいのか・・・・。

どっちにしてもイタリア人の「かまうもんか」精神で乗り切るしかない!
「CHI SE NE FREGA!」(キセネフレーガァァァ!)

ご飯作る気力がないので、今日の夕飯は大好物の「クワットロ アッシ」のピザとファリナータを持ち帰りです。

Lプロジェクト in チャイナ 

2008-11-04 | イタリア
上からの依頼であるプレゼンの普及業務、主に雑用などの仕事に関わっていました。

今日は会場での受付係り。
在中国のイタリア人と一緒にやってきた中国人女性と思った参加者がいたかもしれませんが、これも上の希望通り、国際化のイメージ戦略? いえいえ、上の本当の思惑はイタリア人の嫌がる細かくて時間のかかる上、事業成果の責任のかかってくる仕事は外国人の私にやらせてしまえというものです。ここでは責任は一番立場の弱いものが取ると暗黙で決まっているので、責任が発生しそうな仕事は上司は着手したがらず、一番立場の弱い者にさっさと委託してしまいます。イタリアの労働社会はカースト制だという本が出版されて話題を呼びましたが、まさか自分がこのカースト制度の一番下を味わうことになるとは・・・。
今日のために、事前に総務から借りたノートPCをしまっておいたロッカーの鍵を勝手に同僚が私の引き出しに入れていたのを目撃してしまいました。それでも、これが当たり前なんだと言い聞かせて気にしないようにするのが、カーストの一番下にいる者の役割。もし月曜日にPCが盗まれていたら私の責任にしようという同僚の行為、今となっては慣れっこですが、平然と当たり前のようにやってのけるイタリア人に最初はひきました。慣れたとは言っても、以前に事務所で盗難が何件か発生したことがあったので気になっていました。今日は朝一番にPCの無事を確認しました。

受付では、申込書の手書き文字が乱筆、または癖のある筆記体なので解読するのに時間がかかった事を思い出し、同僚や上司からからどんどん仕事を頼まれてパンク状態の時にどんなヤツ(失礼!)が書いてるのか顔が見てみたいもんだとイライラを募らせていましたが、参加者はみな感じのいい人ばかりでした。

プレゼンテーションによると、中国では特に若い国際的な交流をしている女性たちの間で豊胸手術が流行しているそうです。今日、一番多く聞いた単語は「ピアット」です。想像できるかもしれませんが、イタリア料理屋でも耳にする単語です。つまりアジアン女性はお皿のように平らな子がほとんどだけど、中には欧米人化している人もいますよという報告や、参加者たちの間でアジアの人はバストもヒップもピアットだからかわいそうよねという会話でピアット、ピアットが連発されていました。体の作りが違うというのは明らかですが、ピアットでも本来の人体的な機能性は十分なんだからいいじゃないかと思っていました。イタリアでは外見は良くても、産後粉ミルクに頼らなければいけない人が多いのです。

イタリアのランジェリーはデザイン性も高くおしゃれですが、機能性には欠けます。なんだかイタリア人バストとイタリアの車に似てるなと思ってしまいましたが言葉にはしないでおきました。カースト制ですから。

参加しています。
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11月1日

2008-11-01 | イタリア
「今年の栗はトリノの丘で拾ったものです。ワインはトリノの丘で生産されたキエリのフレイザワインですよ。
どうぞ、ゆっくりくつろいで行ってくださいね。」



ピエモンテの一部の地方で言い伝えられている習慣があります。
それは11月1日の夜中にご先祖様たちが子孫の家を訪れるので
テーブルの上に茹でた栗と赤ワインを用意しておくというもの。

夫のおじいさんの出身地、ピエモンテ州の丘陵地帯モンフェラートではこの習慣を守っていたので、今は夫の両親と夫が引き継いでいます。
ピエモンテのすべての家庭がこの習慣を知っている訳ではないようですが、
なんだか日本のお盆に似ていませんか。
ちなみに11月1日はイタリアでは国民の休日です。すべての聖人の日というカトリックの祝日になり,お墓参りをする日です。
栗とワインをご先祖様に用意する習慣は、さかのぼること古代ローマ時代から続いていると言われています。

ご先祖様あっての私たち。この習慣を大切にしている夫のお陰で、私が会ったことのない夫のおじいさんやおばあさんの思い出話を聞いて
自分の知らない過去の出来事の一点一点をつなぎ合わせる事ができます。

今朝は、テーブルクロスもしっかりアイロンで糊付けしました。
トリノの丘で生産された2007年度産のキエリのフレイザ発泡性赤ワイン、アルコール度は14度。トリノの丘の栗は、スーザ渓谷の栗に比べると小ぶりですが甘くて日本の栗に似ていました。
ワインと栗を気に入ってもらえることを願って。
それではおやすみなさい。

日本出張物語

2008-09-23 | イタリア
今回私はピエモンテ州の観光PRの出張にお供させてもらえました。
日本市場に進出するためには、まずピエモンテがどこにあって、どんな場所なのかを周知してもらうために、観光大使任命式やプレス向けに記者会見を行い、旅行博にも出展するなど気合いとお金がかかっています。

私の仕事は主に言葉のサポートと裏方の仕事。召使に近い感じ?でしたが。
日本語でPR活動お手伝いと州の観光大臣をおもてなしすることや上司2人のサポートに加え仕事の合間をぬっての東京観光など、睡眠時間3、4時間の1週間を過ごしました。姑で慣れてはいたけれど、イタリア人と日本へ行くのは激労働でした。就寝以外はずっとイタリア人と一緒。しかも5人。日本に行けたから感謝はしていますけど。

インターナショナルな東京とは言ってもホテルやタクシー、お店などではまだまだ英語の普及率が低く、1週間日本という異文化で過ごしストレスが爆発した男上司にさんざん嫌味を言われ、当たられ。イタリア人はやっぱりイタリア人でした。適応能力、忍耐力がありません。

とは言っても、観光大臣をおもてなしすることは願ってもできない仕事なので本当に光栄でした。二人で過ごす時間が多かったのでたくさん話せたし、私のイタリア語を誉めてもらえたときは、今まで何回も挫折して苦しんで良かったと思いました。来年にはもっと上達しているから、がんばるのよと励ましてもらえたことは一生忘れません。はっきり物事を言うキャリアウーマンの大臣は芯が強く、周りから怖がられているけれど優しいときもあり、かっこよかったです。
今回の出張で得たものは多いけれど、自分に足りないもの、これから補完していかなければならないものも多く、これらの課題はイタリアへのお土産です。

他に嬉しかったことは、日本で最高峰にいらっしゃるイタリア語通訳の方の仕事っぷりをまじかで見られたことと一緒にお話できたことと、イタリアと日本を結ぶ仕事をされている日本人の方の仕事に対する姿勢を肌で感じられたこと、大変刺激になりました。プロの商談通訳は見たことがあったけれど、政治関係のイタリア語同時通訳には釘付けになってしまいました。
私は語学学習者とオリンピック選手は、目指すところは違うけれど似ていると思うのです。毎日毎日鍛えないと上達しないところ、基礎が大切なところ、極めること、上には上がいることなど。

私も日本一のイタリア語の専門家目指してがんばろうと思います!

南米チリ

2008-09-12 | イタリア
トリノでの生活を支えてくれているもの。
それは国を超えての友情関係。
もちろんイタリア人の友人たちとの熱い友情関係も支えになっているけれど、この地を通じて知り合ったアルゼンチンやブラジルなどの南米出身の友人たちとの友情も私の支えになっている。遠い南アメリカから結婚を機に移り住んできた人がほとんどで、同じ外国人としての境遇や言葉の壁などを分かち合うことができる。私たちをつないでいるパイプはイタリア語。

今の職場には私を含め6人の外国人が働いていて、それぞれ出身国はばらばら。
ドイツ、アルバニア、チリ、韓国、ロシア、そして日本。
その中で一番年長でキャリアも長い、南米コンサルタントをしている50代のチリ人女性が我が家の裏に住んでいることが分かり、それ以来距離がぐんと縮まって最近では一緒に通勤し一緒に帰宅している。

いろんな国に出張に出かけて忙しい彼女だけれど、南米のチリソースやミルク入りのキャラメルクリームなどを手作りしていて私にも分けてくれる。

私のことをコッレーガ(イタリア語で同僚)とは呼ばず、アミーカ(友だち)と言ってくれる。ときどきスペイン語の単語が混ざるところも親しみ深い。

チリ出身の人とは今まで知り合ったことがないのでいろんなことを教えてもらおうと思う。南米の人は本当に友好的で明るい。イタリアのようなヨーロッパのラテンと南米のラテンの違いがなかなか面白い。

彼女がくれたしおり。メキシコのもの。


参加しています。
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イタリア救出事情

2008-05-14 | イタリア
今日午後22時半過ぎ、どこからともなく
「助けて~、助けて~」という女の人の力ない声。
家の西側のベランダに出て耳を澄ますと、明らかに誰かが助けを求めている。
呼びかけてみてもそれへの返答はなく「助けて~、助けて~」とだけ返って来る。
すぐに警察に連絡する。
警察もこの声に対する通報を何件か受けていたようで、すでにこちらに向かっているという。
10分ほど後、はしご車2台、救急車一台が到着。総勢10名の消防員と3名の救急員。
助けを求めている人の家は、西側ではなく、東側にある10階建てマンションの6階からだった。
はしご車に乗った消防員が窓から侵入。真っ暗だった部屋には明かりが点り、数分後には家に進入した消防員が戻ってきた。

助けを求めていたのは一人暮らしの足の不自由なお年寄りだと分かった。
室内で転落したのか、怪我をして動けなかったのか、はっきりは分からないが担架に乗せられて救急車で運ばれていった。
命には別状はない様子だったので一安心した。

イタリアの住宅事情を語ると、ほとんどが集合住宅で住み込みの管理人のいるものから一棟に数家族が住む、管理人なしの小さいものまである。
どの国も同じだと思うが、集合住宅ではつきものの住人同士のトラブル、騒音問題は悩みの一つにあげられる。
基本的にトリノ市の条例では隣人に迷惑になる騒音を出してはいけない時間帯が決まっているらしいが、
そんなものはあってないようなもので、朝の7時から掃除機をかける音、目覚まし時計、夜中のしゃべり声、TVやCDの音、歌声、夫婦、親子喧嘩など数えきれない。

しかし、今回のように助けを求める声などはすぐに隣人、近所の集合住宅まで届く上、助けを求める人には必ず手を差し伸べるイタリア人の隣人チームワークは頼りになると言える。

家庭内での事故で家から出られない状態になった場合、通報すればはしご車でイタリア人消防員が大勢で駆けつけてくれる。
到着時間は決して早くないけれど、遅かれ早かれやってきて救助してくれる。
通報できない場合は、大声で叫べは誰かが気がついてくれる。

集合住宅の騒音には悩まされていたけれど、今回の救出事情を知り、集合住宅も悪くはないかもしれないと考え直すきっかけとなった。

※イタリア通報 警察113 国防警察112 消防115 救急車118

ドラゴンボール

2008-05-11 | イタリア
イタリアの小学生や中学生はザイノと言う、大きなリュックサックに何十冊もの教科書を入れ、毎日通学しています。
丈夫で機能的に作られているだけでなく、デザインも色とりどりのカラフルなものから、アニメのキャラクターものまで様々です。
ここ、イタリアでもドラゴンボールは子どもたちの中で人気があるマンガの一つで、ドラゴンボールのザイノを背負っている子どもを見かけることができます。
私もドラゴンボール世代なので、そんな子どもの通学姿を見て、日本のマンガ文化は国境を越えるんだなと感心していると、ふと目に飛び込んできたのは

「恐竜の魂」

ザイノの側面いっぱいにはっきりとした色で刺繍されています。

もしかして・・・ドラゴンボールの訳?
最初はおかしくて噴出してしまいましたが、外国人が日本語に訳すのは難しいんだなと思いました。

ザイノだけではありません。イタリアは漢字でタトゥーをいれるのが流行しているようで、時々可笑しな意味のタトゥーをしている人を見かけます。

例えば、台所、恐妻、平案など。

もし、誰か知ってる人から漢字の意味を聞かれたら、本当の意味を言うべきか、言わないべきか。あなたならどうしますか。

ポンテ

2008-04-25 | イタリア
只今、トリノのある機関で研修中です。
毎朝、玄関先にあるこの美しく豊かな藤に迎えられて一日のスタートをきっています。

さて、4月25日、金曜日は国民の休日、イタリア解放記念日です。
金曜日から日曜日まで3連休になります。イタリアでは休みにはさまれた平日を特別休日にし、休みをつなげることをポンテ(橋)といいますが(学校などでよくポンテが行われます、土曜日も学校はあるので)、連休をポンテというイタリア人もいます。今日一日、ポンテを何回聞いたことでしょう。

今日、木曜日の研修先の職場はいつもと違って、動きが軽く、リズミカル。
連休前のうきうきした気分があちこちから伝わってきました。
休憩時間には、この連休をどこで過ごすかという話題でもちっきり。

イタリア人は、海や山にセカンドハウスを所有している人が多く、
週末や連休前夜から移動し、休日はそこでのんびり過ごします。
仕事が終わったらすぐに移動を開始する人もいるので、今日はいつにもまして大渋滞でした。 
賢い同僚は、渋滞を避けるために溜まっていた超過残業を消化し早めに退社。

イタリアの職場は、日本同様、多忙です。採用を控えているので、少ない人材で多くの業務をこなし、一人あたりの負担が大きく、緊急の仕事が入った場合、残業は逃れられません。採用する側も、こんな状態なので即戦力になる人材を欲しがります。

イタリアは、大学に入学するのは簡単ですが、卒業出来る人は3割ほど。
ですので、長い学生時代に苦労をしている分、大学卒業者はプロ意識を持ち、キャリア志向です。働くママもたくさんいます。
イタリアの労働状況を見ていると、イタリアの少子化問題は日本以上に深刻です。
話はそれますが、イタリアではできちゃった婚というのはほとんどなく、最優先されるのは、自分とパートナーの安定した生活です。
それが満たされ、同時にカップルも成熟してくるとそろそろ家族を増やそうかというように展開されていきます。 仕事を得、生活の基盤を築き、ゆっくりですが着実に前に進んでいくのがイタリア人カップルのオリジナルな生活スタイルです。

月曜日、もちろん話題は連休をどう過ごしたかでしょう。どんな話が聞けるのか楽しみです。

イタリア語単語講座 il ponte(イル ポンテ) 橋、休みの間の平日を特別休日にした連休

水色のドラジェ

2008-04-03 | イタリア


イタリア人カップルに赤ちゃんが生まれ、先日カトリックの洗礼の儀式を受けました。幸せをわけるドラジェでも書きましたが、子どもが洗礼を受けると、親類、友人、職場やご近所さんにドラジェを配ります。男の子なら水色、女の子ならピンクです。今回もらったドラジェは水色でした。

イタリアでは、外国で使われている名前を子どもにつけるカップルもいます。今回洗礼を受けた男の子の名前はイタリア名ではなく、オーエンといいます。イギリスのどこのチームかは忘れましたがサッカー選手のオーエンと同じです。もうすぐ子どもが生まれるカップルから参考までに日本の名前をいくつかリストアップしてほしいと言われたことがあります。ここでもオリジナリティを大切にしているところがイタリア人らしいなぁと思いました。

イタリアンエイプリルフール

2008-04-02 | イタリア
4月1日、イタリアでもエイプリルフールです。ここではエイプリルフールを「四月の魚」といいます。カフェやチョコレートショップなどでは、魚の形をしたチョコレートを目にすることができます。

小学校ぐらいの子どものいたずらは可愛らしい物で、魚の絵を描き、はさみでくりぬき、お父さんやお母さんに気づかれないようにこっそり背中に貼り付けておきます。背中に魚がくっついているとも知らず、外出する大人の姿を見て子どもはいたずらが成功したと大喜びするのです。しかし大人は魚が背中にくっついているのはもちろん知っていますが、知らないふりをしておきます。



手の込んだ大人のいたずらになると、事前から手紙を仕込み4月1日に届いたように設定し、あけてびっくり、車が当たりました!なんてこともあります。四月の魚を忘れている人は飛び上がって大喜びしますが、後でいたずらだと打ち明けられて思いっきりがっかりします。感情表現が豊かなイタリア人のリアクションには驚かされます。

今日、日本から仕入れられているおせんべい一袋、7.15ユーロで販売しているお店を見つけました。円に換算すると、1000円超えるおせんべい四月の魚のいたずらだったらよかったのにと買わずに店を後にしました。

ピンク色と水色のリボン飾り

2008-03-26 | イタリア
バスに乗っているときや、歩いているときに、まれにあっ!っと目に飛び込んでくるものがあります。
それはピンク色だったり、水色だったりします。



イタリアの住宅の特徴的などっしりとした木製の扉に、繊細で柔らかい雰囲気のリボン飾りが飾られています。 このリボン飾りは、この家に子どもが生まれましたよと近所に知らせるものなのです。ピンク色は女の子、水色は男の子で、小さなメッセージカードには、
「マンマとパパのところにやってきた○○です」と赤ちゃんからの可愛らしいメッセージつきです。どんな赤ちゃんだろうと想像しながら、イタリア人の大きな愛に包まれて大きくなっていくんだろうなと、微笑ましくリボン飾りを眺めるのでした。

イタリア語単語講座 il fiocco(イル フィオッコ)飾り結び 蝶結び


幸せをわけるドラジェ

2008-02-02 | イタリア


イタリア人の友だちカップルの結婚式でもらったドラジェ。
花びらの中に、白い砂糖でコーティングされた生のアーモンドが一つずつ包まれています。
イタリアのドラジェは「もらった人は幸せになれる」「子宝に恵まれる(アーモンドはたくさん実をつけるので)」と言われています。
日本でも結婚式で配るカップルが増えてきていますね。

ドラジェの発祥は首都ローマから東に100キロ近く離れたスルモーナ(Sulmona)という都市だと言われています。職人たちの手によってシチリア産の生のアーモンドが砂糖でコーティングされています。イタリアを代表する詩人、ジャコモ レオパルディ(1798-1837)もこのスルモーナのドラジェを祝い事に用いたと言われています。

白は結婚式に使われます。子どもがキリスト教の洗礼を受けるときには、男の子なら水色、女の子ならピンクのドラジェを、大学の卒業祝いには赤色のドラジェを、2度目の結婚には黄色のドラジェを、銀婚式には銀のドラジェを、金婚式には金のドラジェを親戚、仕事場、近所、友だちなどお世話になっている人たちに配ります。それぞれの祝い事によって色が決められていて、数は5つがいいと言われています。

ドラジェをもらうことはイタリア生活の楽しみのひとつです。
しかし、最近は結婚という形にこだわらない事実婚カップルが多くなり、共働きが当たり前、自分たちの安定した今の生活を第一に考えるイタリア人カップルが多いため、ドラジェをもらうのは貴重な経験です。

友だちにもらった花のドラジェ、食べるのがもったいないので部屋に飾ってあります。「幸せをわけるドラジェ」 もらう回数は少なくなりますが、長く受け継がれてほしいイタリアの文化だなと思います。

イタリア語単語講座 i confetti(イ コンフェッティ) ドラジェ

ジプシーと少子化大国

2008-01-23 | イタリア
今日の夜のニュースによると
イタリア全土に住んでいるジプシーは13万人~14万人。
その半分が14歳以下の子どもだという。
ジプシーとはヨーロッパや中近東のマイノリティ集団のこと。
イタリア旅行ガイド本にジプシーについて書かれているのを見た人はいるかもしれない。
トリノでも街の中心部でよくジプシーの姿は見られる。子どもを抱いている女の人と小さな子どもが多く、2,3人でお金を頂戴と近寄ってくる。女の人は一目でジプシーだと分かる。カラフルなロングスカートに長めのショール、前髪を5分わけし、耳の後ろぐらいまでねじり、長い後ろ髪は大抵おさげが結ってある。基本的にかばんは持ち歩いていないようで、お金はスカートの中に隠して持っている。
ジプシーの男の人は民族衣装を着ていないことが多いが、ジプシーの女の人や子どもと一緒に行動しているところも見られる。
イタリア語を話すジプシーもいるが、基本的には彼らの言語を話している。
トリノの北部にはジプシー村があり、自分たちで建てた小屋や耕した畑などがある。中には高価な電化製品などがあるらしい。ジプシー社会にも秩序がある。ジプシーには王様がいて、BMWやベンツなどの高級車に乗っている。
マイノリティ集団で、民族間での絆が強くイタリア社会に溶け込んでいるジプシーはまだ知らない。市場で買い物をしていたり、ひまわりの種を食べていたり、真昼間から仲間どおしでビールを飲んで井戸端会議をしていたりする。基本的にマナーは悪い。私は市場で順番抜かしに何度か遭い、バスではジプシーの集団に座っていた席を譲らざるを得ないこともあったり、7歳ぐらいの少年にトラムの中でお金頂戴頂戴と粘られ、かばんをじっと見られ続けたこともあったが、断固としてお金はないと主張すると諦めて別のターゲットを探しに行った。
イタリアの少子化とは全く無縁のジプシーたち。独特の世界で生きる彼ら民族は謎が多い。
イタリア語単語講座 lo zingaro (ロ ズィンガロ)ジプシーのこと。



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