horizon doux italia de -torino-

イタリア・トリノでの日常+αを写真と共に
ほどほどほどよく発信フォトブログ。イタリア語の絵本のことも。

冬のバローロ村

2009-02-03 | 食・ガストロノミーア・ワイン
ロンドンに18年ぶりの大雪をもたらした寒気はピエモンテ州にもやってきました。気温0度の中私たちは雪化粧のバローロ村まで行ってきました。雪に覆われたブドウ畑、ランゲの丘もまた風情があり気持ちが安らぎました。


観光客はゼロ。村の人だけのバローロ村。
暖炉のにおい、犬を散歩させる村の人の姿、石畳にひょっこり現われる飼い猫などゆったりした時間が流れていました。
村にはお城もあります。今は修復中で2010年まで入城できません。


ほとんどのエノテーカは閉まっていました。
そんな中、村の人がおしゃべりしにやってくるエノテーカがありました。
ピエモンテ方言、バローロ村なまりで永遠と続くおしゃべり。
オーナーの奥さんはとても親切で朗らかで1時間ほど私たちもおしゃべりしました。

「昔、お城で結婚式があってね、招待客の日本人女性の着物姿を目の前で見たときは思わずカメラのシャッターを切ったわよ。」

「この村に私をイタリアのマンマと慕ってくれる日本人の男の子がいてね、ワイン醸造学を学びに来ているんだけど、2ヶ月ぐらい顔を出さないと思っていたら、私の誕生日に花束を抱えてやってきてくれたの。とっても感動したわ。本当にいい子なのよ。」

「えー、結婚式イタリアと日本で両方したの。素敵ねー。今度来るときは着物の写真持ってきて!」

「何年と何年は最高の年だったのよ。」

「今日は特別な日のためのワインを買いに来てくれたのね。キャー、ロマンチックだわぁ。」

「なんでもいいから試飲してみたいワインを選んで。喜んでボトルを開けるから。」

まだまだ旅の話、ワインの話、ピエモンテ方言の話、日本語の話など話題が次から次に出てきて楽しかったです。この時期だからこそなのかもしれません。
オーナーとおしゃべりしたい方、ワインを買いたい方はこちらまで。


三毛猫ちゃんがお迎えしてくれます。世界中からやってきたお客さんにポーズを披露。写真で世界中あちこち旅したにゃんこちゃん、今日はブログデビュー。

最終的に選んだこの一本。
伝統的製法で作られたバルトロ・マスカレッロのバローロ2004。
今は亡き巨匠は、伝統にこだわりすぎていると批判されたことがありましたが、お父さんおじいさんの製法を守り続けました。2004年産、巨匠が亡くなる一年前に作られた最後のバローロです。
(海外輸出用、いわゆる海外うけするように大きな樽、大抵は樫の木の樽で熟成せずにフランスワインのように小さな樽、大抵はオーク樽で熟成する製造者が多いのです。例えばGAJAなど。小さな樽をバリックと言い、木の風味が非常に強く出てきます。)
3年後を楽しみに地下の倉庫に大事に保管しています。


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