本日はN沢での筍採り、2回目である。
1回目が筍の出始め。
それから1週間ほど経っているから、そろそろ最盛期に入る頃。
今回の筍採りもワクワクだ。
そして、ドキドキも小さくない。
前回感じた右膝の違和感が心配で、専門の方に聴いたり情報を集めてみたりした結果、サポーターで膝を保護して、どうなるか様子を見ることにした。
装着して2日で痛みが消えたので、外して行動してみるとすっかり違和感がなくなっていて、走ってみたり、大きな段差の上り下りをしてみたりしても問題なし。
これなら何とかなるかもしれない。
まあ、無理をしないでという前提条件が付きますね。
それでは、出発!
今回もA氏と一緒です。
検問所では、
「裏の山で熊のニュースが出たら、途端に来る人少なくなったのお。ようやく昨日あたりから増え始めたけんど、まだまだ(筍採りの人は)少ないのお。」
だそうだ。
確かに、車止めには20台ほど。この時期としては、すごく少ない。
午前3時半。まだ、少々暗いのだが、今回は二人ともヘッドランプを持っているので、闇の中を出発した。
最初の休み場に着いた頃、空も明るくなってきた
途中で、山形在住という親父さんと一緒になった。
こういう場面では、お互いのペースを見極めて、どちらが先に行くのか決めるのだが、今回の場合、どうも、大差がない感じ。
だとすると、同行ですね。
この同行が、意外と楽しい。
山の現状について情報交換したり、過去の経験がもとになって話が盛り上がったりする。
今回は、渓流釣り談議が楽しかった。
そんなに年齢が違うわけではないから、殆どは『昔話』が中心になるんだけど、お互いの心に残っている源流の記憶が、かなりの割合で重なるんです。
こういう昔話をしているうちに、
渡渉点を過ぎて
急坂を超えて
2番目の休憩所に辿りつきました。
ここで親父さんとはお別れ。
親父さんは、奥の平をめざすそうだが、我々は沢を登って前回の採り場に向かう。
スノーブリッジがほとんど消えた沢
ほとんど夏と言ってよい渓流をのんびり登っていくと、
大きなスノーブリッジが沢を覆っている
もう少しで採り場だ。
沢を離れて目的の笹薮をめざす。
おお、出てますね
でも、ちょっと伸び加減かな?
まあ、このぐらいなら上等よ
1時間少々かな。
笹薮を上に下に右に左に移動しながら採ってみて分かったこと。
タケノコは、この広い笹薮全体に満遍なく出ているということ。
採ったタケノコをハケゴへ。ハケゴが重たくなったらリュックへと移動を繰り返していくうちに、ウルトラマタギのカラータイマーが点滅を始めました。
まずい!
このままだと帰れなくなる。
「お~い。あと降りるじゃあ。」
「OK!」
気がついたら、かなりの高さまで登っていることが分かったんだけど、もう後の祭りです。
既に重たくなっているリュックに、身体のバランスが奪われます。慎重に急斜面を下るしかありません。
それなのにだなあ。降りていく手元足元に、すごく上等なタケノコが出ているんですよ。
これを採らないわけにはいかないでしょう。
ここからは、泥沼状態になってしまいました。
そうして、無事に採り場の入り口に戻ったときには、ホッとしました。
何とか帰ってきたぜ
朝日が渓底まで届き始めました
ここからは、主に下り基調になるんだけど、
ああ、坂道まで辿り着いた
ああ、リュウキンカが笑っている
ああ、最初の休み場はタニウツギの盛りだ
今回は、ひざの痛みではなくて、背負っている荷物に振られる身体をかばいながら、なんとか車に戻ることができました。
ほんっとうに嬉しいですね。無事に帰り着くことができたのって。
この山業は、レジャーなのか?それとも、修行なのか?
正直なところ、その両方ですね。
類まれなる高品質筍を収穫する喜びは、何物にも代えがたい。
一方で、こんなにきつい山遊びなんだけど、それを求めている自分がいるんです。
この二つの欲求をかなえてくれるN沢の山の神様、ありがとうございました。
もう1回ぐらい遊ばせてもらえますか?
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