A氏と連絡を取る。
「どうだ?最近。」
「なんだか、ナメコの成長が遅いのよ。」
「こっちもだ。明日は?」
「O(下流部)に行ってみる。」
「んだが。こっちはK(上流部)でワサビもらいに行ってくる。」
「じゃあ、また情報交換な。」
キノコの成長が芳しくない中だが、根ワサビがなくなりそうなので、少し補充しようと思って山に出掛けた。
雨模様だが、何とかなるでしょう。身支度を整えて藪に分け入る。
歩くこと30分強。キノコ銀座に到着。
A氏が見置きしていたナメコ
採り頃、食べ頃は、もうちょっと先かな
ムキタケは、少しいただいていきましょう
木の葉が大分落ちてきました
本日の最大の目的物はワサビなので、小沢を遡りました。
本当に小さい沢です
おや?
渕尻で何か動いてますね。
このお方です
移動しました。分かる?
沢の大きさにそぐわない大型イワナです。多分、尺ぐらい。
更に、小滝を越えて遡りました。
こんな滝が連続します
今度は、
ペアですね
姿を消してしまいました
驚かせてしまったようです。ゴメンね。
こんな出会いが幾度となく繰り返されました。こういう光景を目にしたのは、初めてのことです。この小沢には、先週も訪れているのだけれど、その時は全然会えなかったのに。
イワナというのは、サケマス科に属するアメマスの陸封(海に降りなくなった)型の魚です。時期が来ると産卵のために上流に遡上する性質を持っています。今、目の前で起こっているのがその行動です。
もちろん、禁漁期になっていますから捕まえてはいけません。捕まえて食べたりすると、『龍の子太郎』のお母さんみたいに龍になってしまうかもしれません。・・・というか、いくつもの滝を遡ってここまで辿り着いたことに敬意が湧き上がるばかりです。
この川のイワナたちは、こうやって営々と命を繋いできたんだろうな。
イワナがいるのは、流れの緩い淵を備えたところです。なるべくイワナを驚かさないように淵を避けながら遡って、
手頃な大きさのワサビをちょっと
ワサビ根は全部は採らずに、茎に根っこの先端部が付いた状態で元の場所に植え直しておきました。
欲タガリのマタギも、今日は厳かな心持ちで山を下ります。
ずっとずっと昔から命の営みが重ねられてきたであろう森
改めて、山の神様、ありがとうございました。謹んで、命の分け前を戴いて帰ります。
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