『梅雨明け十日』という言葉がある。梅雨が明けてから10日間ほどは、安定した夏らしい気候が続くものだ、ぐらいに捉えている。
この十日間が過ぎると出てくるキノコがある。トンビマイタケだ。このキノコ、とにかくデカい。そして、旨い。『欲タガリ』の欲を誘惑して止まないキノコでもあるのだ。
さて、今年の梅雨は例年にない早さで明けてしまった。その結果、『梅雨明け十日』もとっくに過ぎてしまった。こうなると、マタギの欲も疼き出すんです。
普通の年は、お盆以降なんです。いくらなんでも早すぎじゃないかと思いつつも、一度は現地に出向いてキノコの様子を見ておきたい。ダメもとで出掛けてみることにしました。
現在の日の出時刻は、4時40分過ぎ。その辺に活動を開始できるように出発しました。
エゾアジサイは、まだ花盛り
秋の気配?凄い数の赤トンボが飛び交っていました
この流域の岩は白い
一年ぶりに本流を渡渉
思わず、川の水で顔を洗ってしまった。すんごく気持ちいい!!
しかし、
キクラゲの木は、まだ夏休み
自分が知っているトビタケの木を一通り巡ってみたけれど、全く気配無し。まあ、仕方がないか。時が来ないと出ないキノコだからね。それに、春の怪我を考えたら、この地に立てていることだけでもありがたい。山の空気を味わいながら登山道に戻ってゆくと、斜面の上の方からガサゴソと音が聞こえる。
これは、山のお仲間ですね。
「おうい!!」
と声を掛けると、
「おおっ!!」
と返事が返ってきた。暫くして斜面を降りてきたのは、山仲間のA氏でした。実は、前日に情報交換したときに、彼は、K川も当たってみたいという考えだったのだけれど、私は無理と判断して、こんな形で途中から合流することになっていたのだ。
情報交換すると、やっぱりまだ早いみたいだ。とりあえず、もう少しだけトビタケの木を巡ってみることにする。
マタギ同様、気合い十分の装備で歩くA氏
森に日が差し始めた
残念ながら気合いは空振り。
やっぱり、まだ早かったか。まあ、仕方があるまい。3日後、いや、1週間後ぐらいかな。また様子見に来てみることを約束して渓をあとにする。
収穫はなかったんだけど、やっぱり渓歩きは楽しい。空気を吸い、水に触れ、汗をかくだけで枯渇したエネルギーが充填されていく感じがする。
山の神様、次回も楽しませて下さい。よろしくお願いいたします。
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