「八田君、昔わしが聴いていたレコードを聴かせてあげよう」
「なんだ、この下手なボーカルとリズム感の無さは
この人は今もいるのか」
「荒井由美の1973年のレコードだよ
この時は他に無かったから
これで良かったんだよ」
「そうでしょうね、今だったら絶対売れないですよね」
「なんだ、この下手なボーカルとリズム感の無さは
この人は今もいるのか」
「荒井由美の1973年のレコードだよ
この時は他に無かったから
これで良かったんだよ」
「そうでしょうね、今だったら絶対売れないですよね」
ひさしぶりに金星台の天文館に行ってみた
「博士、最近、レコードもCDもカセットも写真フィルムも見なくなりましが
どこに行ってしまったのですか」
「話は長くなるが、簡単に長くしよう
わしらの先祖は巨大な恐竜だった、物質で生命を維持するのも大変じゃった
しかし、類人猿あたりから、生命や魂というのは物ではなくてデータじゃないのか
と思うようになってきて、みんなデータになってしまったんじゃよ」
「最近の人間が薄っぺらな感じがするのも、そのせいですか」
「そうじゃ、物よりデータになったからじゃ
もともとはDNAという4ビットのデータを内蔵していたのじゃが
それとは別に20世紀あたりから外部にデータを保存し始めたんじゃ」
「死ぬということは天使にデータを引っこ抜かれるということですか」
「そのとおりじゃ、魂はデータだからな
逆に区役所にデータがあればその人は生き続ける
その人の体が有るかどうかはどうでもいいんじゃ」
「じゃあ、そのうち、死ぬ前に自分の魂をUSBメモリーに
バックアップしてからあの世に行くようになるんですか」
「そうじゃ、君の体にもUSB端子が付いているだろう
昔は物でバックアップしていたが
今はデータになっただけじゃよ
バックアップに70年ほどかかるのは昔と変わらん
もっとも魂が空っぽの人間はバックアップは1秒で済むがな
わっはっは、わっはっは
あと、わしは博士じゃなくて、天文館のただの管理人じゃ
時給850円だがな
わっはっは、わっはっは」
「博士、最近、レコードもCDもカセットも写真フィルムも見なくなりましが
どこに行ってしまったのですか」
「話は長くなるが、簡単に長くしよう
わしらの先祖は巨大な恐竜だった、物質で生命を維持するのも大変じゃった
しかし、類人猿あたりから、生命や魂というのは物ではなくてデータじゃないのか
と思うようになってきて、みんなデータになってしまったんじゃよ」
「最近の人間が薄っぺらな感じがするのも、そのせいですか」
「そうじゃ、物よりデータになったからじゃ
もともとはDNAという4ビットのデータを内蔵していたのじゃが
それとは別に20世紀あたりから外部にデータを保存し始めたんじゃ」
「死ぬということは天使にデータを引っこ抜かれるということですか」
「そのとおりじゃ、魂はデータだからな
逆に区役所にデータがあればその人は生き続ける
その人の体が有るかどうかはどうでもいいんじゃ」
「じゃあ、そのうち、死ぬ前に自分の魂をUSBメモリーに
バックアップしてからあの世に行くようになるんですか」
「そうじゃ、君の体にもUSB端子が付いているだろう
昔は物でバックアップしていたが
今はデータになっただけじゃよ
バックアップに70年ほどかかるのは昔と変わらん
もっとも魂が空っぽの人間はバックアップは1秒で済むがな
わっはっは、わっはっは
あと、わしは博士じゃなくて、天文館のただの管理人じゃ
時給850円だがな
わっはっは、わっはっは」