ふるさとを追はれて強し夏薊 ひよどり 一平
(ふるさとをおわれてつよしなつあざみ)
・・・・・・・・・・
故郷を追われたという気分はまったくなかった。
その後、極く親しくしていた友人が三人、次々と他界してしまった。
その頃から、私の帰郷は大幅に減少した。
友人たちの私への風当たりが変わってきたのもその頃からだった。
なぜそうなったのか、私は今もって納得できていない。
去年の夏、家を継いでいた弟が他界した。
さらに故郷が遠くなった。
まして家族から、「自動車による里帰りはダメ!」と言われている昨今なので、なおさら故郷が遠くなってしまった。