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憎い奴と蛍袋の中に棲む ひよどり 一平
(にくいやつとほたるぶくろのなかにすむ)
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私は蛍袋が好きだ。なんとも不思議な植物で、大真面目に袋をぶら下げているのだが、そこが意味もなく面白い。
植物学的な解説は知らなくていい。憂鬱そうに袋を下げていてくれるだけで、私は嬉しがってしまう。
こんな小さな袋の中に、どんな奴となら棲めるだろうか。
男同士であろうと女同士であろうと、好きな者同士では揉め事が起きそうだ。これは避けたほうがよさそうだ。
憎んでいる奴となら、揉めることもなく、棲めるかもしれない。
憎んでいる奴とであれば、お互いに我儘は言わないだろうから。
ひょいとそんなことを思った。
下らないことで時間を無駄にしてしまった。猛烈に反省!