コスモス撮影に、風は禁物だ。絶えず頭が揺らいで、ピントが合わない。
「よし、合った!」と思ったとたん、また風がきて、花がゆらゆら……。またやり直し。
そんなことはもとより覚悟のうえ。むしろそれがコスモス撮りの魅力でもある。
がっしりした茎の上に首が据わっていたのでは、どんなに花弁が美しくとも、それはコスモスではない。
コスモスの魅力は、儚い頼りなさにある。僅かな風にさえおののくか弱さが、コスモスの宿命的な美しさだ。
今朝のコスモスは、イヌタデの中にあった。いや、言い方を改めよう。コスモスが肩寄せ合っていた弱いもの同士の群がりに、イヌタデが侵略してきたのだ。
そして、あたかも先住者のように権利を主張している。別称「アカマンマ」と呼ばれている幼さは微塵も感じられない。居直っていてふてぶてしい。まさにこの世は、弱肉強食が鉄則だとでも言わんばかり。
一方のコスモスは頼りない。足元をイヌタデに侵され、茎からよろめいていて情けない。
咲いている花にいたっては、白なのかピンクなのか、判別できないほどの衰弱ぶり。
周りのコスモスも及び腰で、仲間を助けようともしない。じりじりと後ずさりしている。
なまじ声をかけようものなら、袋叩きに遭うかもしれないとでも言いたげだ。
私はイヌタデも好きな野草だ。差別をして撮影するつもりはない。
しかし、強引に伸びきって自己主張しているイヌタデと、気息奄々のコスモスを一緒に撮るのは難しい。
「綺麗」を追及するはずなのに、妙な写真になりました。
私はイヌタデも好きで、わざわざ家に植えてあるほどなのですが。
今日の写真いいですね。最高です
オーバーでなく、今年見たコスモスの写真でピカイチです
惚れ惚れと見とれました。
コスモス畑に日参した努力が実りましたね
私も見習わなくちゃ!
誉めて頂けると張り合いが出て、頑張ります。
今日のは本当に自然な姿ですね。
コスモスもこれだけ追っかけられると、
嬉しいでしょうし、満足でしょうね。
私も誰かに追っかけられてみたかったです。
いまでは見果てぬ夢となりましたが・・・
イヌタデと共存しているコスモス。この写真は、「どうぞ、こちらへいらして」というコスモスの声が聞こえそうな雰囲気です。焦点は両方に合わせているようにも見えます。カメラマンの深層にある優しさかもしれませんね。