戻り梅雨B1出口でフラれけり ひよどり 一平
(もどりつゆビーワンでぐちでふられけり)
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憂愁の言葉ちりばめ額の花 ひよどり 一平
(ゆうしゅうのことばちりばめがくのはな)
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私は絵も書も書けぬ。彫刻も彫れない。
したがって、心模様の表出はもっぱら文字や言葉に頼っている。
この文字や言葉に頼った心模様の表出は、かなり利便性が高いのだが、時には諍いを作ってしまうこともありそう。
彼は彼我は我なり花菖蒲 ひよどり 一平
(かれはかれわれはわれなりはなしょうぶ)
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人はそれぞれなのだ。 いろいろな生き方があっていいではないか。
私自身、自分がどんなヤツなのかよく知りもせずに生きている。
昨日の私が私なら、今日の私も私。
でも、昨日の私と今日の私は、同じ私でも違うかもしれない。
昨日の私は、何事にも腹を立てる私だったが、今日の私は果たしてどんな私だろうか。
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憎い奴と蛍袋の中に棲む ひよどり 一平
(にくいやつとほたるぶくろのなかにすむ)
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私は蛍袋が好きだ。なんとも不思議な植物で、大真面目に袋をぶら下げているのだが、そこが意味もなく面白い。
植物学的な解説は知らなくていい。憂鬱そうに袋を下げていてくれるだけで、私は嬉しがってしまう。
こんな小さな袋の中に、どんな奴となら棲めるだろうか。
男同士であろうと女同士であろうと、好きな者同士では揉め事が起きそうだ。これは避けたほうがよさそうだ。
憎んでいる奴となら、揉めることもなく、棲めるかもしれない。
憎んでいる奴とであれば、お互いに我儘は言わないだろうから。
ひょいとそんなことを思った。
下らないことで時間を無駄にしてしまった。猛烈に反省!