共有と占有

2012-02-18 04:33:41 | Bicycle
昨日のブログ記事に対して aonori さんから下記のようなコメントを頂いた。

(前略)日本の道路設計には歩道(歩行者が通行する所)、車道(車両が通行する所)の2つの概念しかないんです。自転車を意識した設計がされていないのが現状です。
道路設計基準にも自転車を意識した基準がほとんどありません。
だから今の道路事情の矛盾が生じているんだと思います。
結局は設計基準なんですよね、悲しいかな道路設計者には何もできません、設計者の考えだけで設計できないからです。
国土交通省なりその関係機関が動かないと今の道路事情は変わらないと思います。

まず、おいらの言葉が足りずに不快な思いをさせてしまった可能性のある『道路設計者』の皆様にお詫び。
その上で、おいらの昨日のブログ記事について意図するところを補足。

昨日のブログ記事における『道路設計者』とは、その道路を発注した側の基本的な道路方針を考えた人・部署を指し、技術的な道路設計をされる方を指しているのではない。

そのことを理解した上で…
今回の『自転車道の整備すすむ』という記事に書かれた場所(タウンニュース秦野版から写真転載)と、



新潟市水島町の自転車レーンを見比べて欲しい。



なにが違うのかって、縁石があるかないかの違い。
でも、これは意識の差として大きいのではないか…と、指摘したかったのだ。

自転車ナビマークの新聞記事を批判したのは、今回の指摘と真逆だ。

どちらにも、道路を分断しようとする思想が見え隠れする。
車道はクルマのモノ、歩道は歩行者のもの…だから自転車のための自転車道…ってさ。



自転車は車両である…のだから、自転車は車道を走行する。
自転車レーンの整備は『より一層の自転車の安全を推進する』ための『ツール』であって、日本中の自転車レーンしか自転車は走れない…とするために考案されたものではない。
車道の一部分を自転車用に振り分ける…うん、納得。
でも求められているのは、あくまでも車道の一部分で『道路を共有』することではないか?
縁石で囲えば共有ではなく占有になる。

歩道上に設置された自転車道と同じようなことを、車道の一部分を切り崩して実施してもダメなんじゃないか?

大切なのは道路を share するという発想。
道路の発注側に、根本を理解してほしいと思う。

そういう願いをこめて、ブログ記事を書いているつもり。
言葉足らずで…本当に難しいが…。

ブログ村投票ボタン blogram投票ボタン 人気ブログランキングへ