ゴンドラといってもヴェニスの運河を行く船ではありません。ロープウエイのゴンドラです。この前の記事にも、そして以前にも、当ホテル近くの岐阜公園のロープウエイが新装されたと書きましたね。
総ガラス張りに近い見晴らしのいっそう優れたゴンドラになったのですが、それではこれまでのものはどこへ行ったのでしょうか。壊してしまったのでしょうか。それでは悲しすぎますね。
それを意外なところで発見しました。
岐阜から長良川沿いに北上するとひるがの高原というところへと至ります。ここから先は日本海側へと下ることになるのですが、そのひるがの高原にひるが野スキー場があり、スキーのオフシーズンには「コキア(ほうき草)パーク」としてリフトやバスで頂上まで顧客を運び、雄大な風景や、途中のお花畑を楽しめるようになっています。
なんとその山頂付近のバス発着場の休憩所に、そのゴンドラはあったのです。岐阜のゴンドラは、長良川号、金華山号、と名付けられていましたが、そのネームもそのまま、山頂付近には長良川号が、そして途中のお花畑の辺りには金華山号がありました。
懐かしくて、そばへ行って頬ずりをしたくなるぐらいでした。
上の写真は、そのゴンドラ付近から北西方向を撮したものです。やや左上の高い山は白山です。こんな風光明媚なところで余生を送れるなんて、ゴンドラも幸せですね。
ところで、このひるがの高原には分水嶺公園というのがあって、一つのせせらぎが岩に遮(さえぎ)られ、一方は荘川の支流となって日本海へ注ぎ、もう一方は長良川の支流となってやがて本流に吸収され、まさに当ホテルの前へと至り、さらには太平洋へと注ぐのです。
当ホテルの近くにあったゴンドラが、長良川の源流であるひるがの高原へお輿入れをしたということ、そこからの水が毎日当ホテルの前を滔々(とうとう)と流れていること、この不思議な縁に驚き、感心したホテパクちゃんでした。