新さっぽろからバスに乗り、野幌方面へと向かう。最初はそこそこ人が乗っていたが、最終的には2名。終点に向かう1名を残し、私は江別市セラミックアートセンターで下車。今年の目玉展示を見に行く。
■江別市セラミックアートセンター「花光コレクション」。北海道の文化財流出を防ぐために尽力した花光氏が、市立函館博物館に寄贈したコレクションである。陶器製の香合が多く含まれているため、ここでの展覧会となったのだろう。
蠣崎波響「春雨桜雉図」;雉の描きこみ密度が高く、なかなかの作品。函館市指定有形文化財。
松浦武四郎「蕗下コロポックル人の図」:松浦といえば、実際の地名を正確に記録して残した人だが、この図はどういうつもりで描いたのか。見たわけでもなかろうし、言い伝えが面白くて画にしてみたということか。
「蝦夷嶋奇観(写本)」:原本は東京国立博物館にあるらしい。上巻は女神さまに関する言い伝え、中巻は蝦夷地居家之部ということで、実際に見てスケッチしたであろう家の様子が描かれている。下巻は膃肭臍之部ということで、オットセイの生態が描かれている。
「雨龍文菓子器(蝦夷試製)」:一生懸命色絵付けをしている感じがある。
「青磁小判蟹香合」:愛嬌のある、蟹を象った香合。
「色絵摺扇香合」:扇に草花の絵付けがいい。
「青磁横唄香合」:「のんびり貝」のような形がいい。
■江別市セラミックアートセンター「小森忍新収蔵品展」。こちらも合わせて開催。
「白磁達磨立像」:足下に波の文様があるのだが、そこに水の泡まで細かく浮かべている作品。
「金襴手鳥文長手皿」:11枚そろうと、なかなか使ってみたくなる迫力がある。でも本当は12枚組じゃなかろうか?
時間があるので、裏庭に出てみた。誰もいないので、マスクを取って歩いてみる。
ふーん、こんな建物があったのか。
展示室そのものも、帰り際にちらりと他の観覧者を見たが、誰ともすれ違わなかったので、まさに安心安全(←イヤミ)である。「花光コレクション」の図録が千円だったので購入し、バスの時間には間があるが外へ。
バスで1停留所前にちょっとした建物が出来ているので、そこに行ってみよう。
途中にあるかなりカッコいいデザインの建物。
その前に本を模したと思われる彫刻があるのだが、「私有地につき関係者以外立入禁止」の看板を尊重し、遠くから撮影する。気になるなあ。
こちらの塔も実用品なのか、彫刻なのか、良く分からない。
そして、バスから見かけた、割と最近できたらしい建物。
中に入ると、野菜直売所、パン屋さん、ベーグルショップ、カフェがあるようだった。実は野菜直売所を見たかったのだが、この建物に入ると同時に閉店(16時)。やむなく、カフェでコーヒーを買い、休憩。
バス時間に合わせて再び外に出て、ちょっと歩く。
「殖民社」というバス停からバスに乗り、新さっぽろへと戻る。