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日経平均 先週、2万9000円割れ

2021年10月03日 | 捕らぬ狸の経済


  10月1日
  日経平均 2万8771.07円(-681.59円)
  TOPIX 1986.31(-43.85)
  出来高 13億8443万株
  長期金利(新発10年国債) 0.050%(-0.015)
  1ドル=111.26円(0.61円高)


9月27日 3万0240円  12億9346万株 3兆2582億円
9月28日 3万0183円  15億0677万株 3兆8105億円
9月29日 2万9544円  16億0259万株 3兆8556億円
9月30日 2万9452円  15億5125万株 4兆3914億円
10月1日 2万8771円  13億8443万株 3兆5442億円


■株探ニュース 2021.10.2
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今週の【早わかり株式市況】1477円安・2万9000円割れ、米中のリスク要因重なり下げ加速

今週の相場ポイント

1.日経平均は2週連続下落、悲観色強まり週間の下げ幅は1500円弱に
2.米国では長期金利上昇や債務上限問題が嫌気され、リスク回避の流れ強まる
3.中国・恒大集団のデフォルトリスクも重荷となり、海運や半導体関連が安い
4.自民党総裁選は岸田氏勝利も市場の反応鈍く、当日は600円超の大幅安に
5.週末は米国と中国のリスク要因重なり下げ加速、2万9000円台割り込む


週間 市場概況

今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比1477円(4.89%)安の2万8771円と2週連続の下落となった。

今週はまず自民党総裁選に注目が集まったが、岸田文雄氏が勝利したことで新政権下での経済対策に期待する買いが期待された。
しかし、米国株が波乱展開をみせたことで、東京市場もそれに引きずられる展開となり日経平均は急落を余儀なくされた。
週を通じて高い日はなく、そのうち2営業日は600円を超える急落となった。


週明け27日(月)は売り買い交錯のなか日経平均は小幅安で引けた。

前週末の急伸の反動が出たが下値も固かった。
中国不動産大手の恒大集団のデフォルトリスクを警戒した売りが重荷となった。

28日(火)は下げ幅がやや大きくなったものの底堅さを発揮。
この日は実質9月最終商い日で配当権利取り狙いの買いが下値を支えたが、海運や半導体関連株が売られ全体を押し下げた。

29日(水)は一気にリスクオフの流れが強まった。
米長期金利上昇が嫌気されるなか、半導体関連株をはじめハイテク系グロース株への売りが顕著となった。
自民党総裁選は岸田文雄氏が勝利したが、株式市場の反応は限定的で日経平均は600円を超える下げとなり、3万円大台を割り込んだ。

30日(木)は前日の急落の反動もあり、日経平均はプラス圏で推移する場面もあったが買いは続かなかった。
午前中に発表された中国の経済指標が市場予測を下回る内容だったことなどが嫌気され、引けにかけて軟化し結局4日続落。
そして週末10月1日(金)は、一気に売りが加速する格好に。
前日の米国株市場では債務上限問題が懸念されるなか、NYダウが540ドルあまりの下落となり、東京市場にも波及した。
米国のインフレ懸念と中国の不動産バブル崩壊への警戒感から押し目に買い向かう動きも限定的で、日経平均は一時700円を超える下げに。
大引けはやや下げ渋ったものの680円あまりの急落で5日続落、一気に2万8000円台まで下落した。


来週のポイント

来週は相場急落で接近している200日移動平均線が下支えになるか注目される。
もし下抜けした場合は下値を模索する展開になりそうだ。


重要イベントとしては、国内では7日に発表される8月景気動向指数が注目される。

海外では5日に発表される米国8月貿易収支と米国9月ISM非製造業景況指数、8日発表の米国9月雇用統計に注視が必要だろう。
なお、中国は国慶節で10月1日から7日まで7連休となっている。


日々の動き(9月27日~10月1日)

9月27日(月)  小反落、前週末急伸の反動で利益確定売り優勢
        日経平均 30240.06(-8.75)  売買高12億9346万株 売買代金3兆2582億円

9月28日(火)  続落、米金利の上昇を警戒し半導体関連株などが安い
        日経平均 30183.96(-56.10)  売買高15億0677万株 売買代金3兆8105億円

9月29日(水)  大幅に3日続落、米金利上昇が警戒され3万円割れ
        日経平均 29544.29(-639.67)  売買高16億0259万株 売買代金3兆8556億円

9月30日(木)  4日続落、中国の経済指標を嫌気し終盤売り直される
        日経平均 29452.66(-91.63)  売買高15億5125万株 売買代金4兆3914億円

10月1日(金)  5日続落、米国の債務上限問題などから全面安
        日経平均 28771.07(-681.59)  売買高13億8443万株 売買代金3兆5442億円


セクター・トレンド

(1)全33業種中、30業種が下落
(2)郵船など海運が24.9%下落でダントツの値下がり率トップ
(3)ダイキンなど機械、ソニーGなど電機、トヨなど自動車といった輸出株が売られた
(4)三菱倉など倉庫・運輸、NTTなど情報・通信、リクルートなどサービスといった内需株も軟調
(5)信越化など化学、日本製鉄など鉄鋼、住友鉱など非鉄といった素材株も安い
(6)野村など証券、みずほFGなど銀行、東京海上など保険といった金融株も下落
(7)INPEXなど鉱業が大幅高、ANAHDなど空運、JR東日本など陸運は前週比プラスを確保


【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)

1(16) 旅行
2(5) パワー半導体
3(1) デジタルトランスフォーメーション
4(2) 半導体
5(11) 2021年のIPO
※カッコは前週の順位

  株探ニュース(minkabu PRESS)



■モーニングスター 2021.10.2
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株式週間展望=外部要因に新内閣/党人事への失望拍車、需給混乱緩和を待つ

度重なる外部要因の不安を背景に、今週の日本株相場はさえない動きとなった。
また、国内では自民党の新体制への失望感が強まり、日経平均株価が2万9000円を割り込んだ。
ただ、8月下旬以降の急上昇の反動が相まっての過剰反応といった印象もある。
需給の混乱緩和を待ち、年終盤の上昇に備えたい。


      <「岸田号」船出に不安>

中国経済に漂う暗雲に米国の債務上限問題、半導体不足に代表される世界的なサプライチェーンへの不安、インフレ―。
悪材料は枚挙にいとまがない。
それに加えて、総裁選直後から続々と報じられている自民党・新内閣の人事の内容が、再び政治リスクを招いている。


4日に次期首相に指名される岸田文雄新総裁は、新たな党執行部の体制と新内閣の人選を固めつつある。
しかし、これまでのところ安倍・菅政権と代わり映えがせず、海外勢の期待は早くもしぼんだ。
岸田氏と総裁選を争い、外国人投資家に人気のあった河野太郎行政改革相は、「党4役」の下の広報部長の役職に追いやられる。

また、財務相には麻生派の鈴木俊一前総務会長が起用され、現職の麻生太郎氏は党副総裁を担うと伝わった。
市場では「岸田政権は財務省の影響力が強くなるのではないか」と経済対策の規模を不安視する声が聞かれる。
さらに、「変われない自民党」への批判が国民の間で強まれば、安全圏とみられていた衆院選での与党による過半数の議で席維持の見通しも揺らぎかねない。

もっとも、こうした人事への失望売りは、あくまで心理的な動きだ。
投機筋による売り仕掛けのきっかけになった感もあり、相場の下げに拍車を掛けた格好。

また、米債務上限の問題にしても政争の具にすぎず、米国債のデフォルト(債務不履行)という最悪の事態は考えにくい。
中国経済やサプライチェーンといったほかの懸念材料も、株安故の敏感な反応とみてとれる。


      <9月高は年終盤への好材料>

9月の日経平均は前月比で1363円(4.9%)上昇した。
経験則では、9月の株高は10~12月の好パフォーマンスにつながりやすい。
サプライチェーン問題がもたらす企業業績への逆風も、一定程度織り込まれた可能性がある。
このため、今月下旬から発表が本格化する7~9月決算は、期待値が下がった分だけ見直しの余地が出てきそうだ。

来週は4日に臨時国会が召集され、岸田内閣が発足する。
その後明らかになる各メディアの世論調査における最初の支持率は注目だ。
なお、菅内閣の支持率は当初が70%台で、末期の今年9月には30%を割り込んでいた。

このほか、国内では7日に8月景気動向指数、8日に9月景気ウオッチャー調査が出る。

海外では米国で5日に9月ISM非製造業景況指数(製造業は1日)、6日に9月ADP雇用統計、8日に9月雇用統計。
ノーベル賞の発表は4日の生理学・医学賞から。


日経平均の予想レンジは2万8000~2万9500円と広めに取る。
75日移動平均線(1日は2万8624円)や200日線(同2万8669)を大きく割り込むと、戻りに時間を要する可能性もある。

  提供:モーニングスター社





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