遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

さよならガラパゴス

2011-09-15 23:29:08 | たわごと
シャープのタブレット「GALAPAGOS」販売終了、発売から10カ月で(@niftyビジネス) - goo ニュース
ガラパゴスが淘汰されてしまいました。環境にフィット出来なかったんですねぇ。ガラパゴス島特有の生物種達は外界から途絶された環境にいたから残っていたのであって、グローバルな生存競争にさらされていたら生き残れたかどうか疑問でしょ。シャープのガラパゴスもそうだっただけのこと。Appleの出したiPadだけを見て真似をしてもダメでしょう。iPadに来る前にiPhoneがあって、iPodとiTunes storeがあったわけです。正しい進化の過程を踏んだといっていい。アンドロイドのような後発の製品よりもAppleの基本ソフトとOSとハードはコテコテにガラパゴス的ですが、外からそこへ入ってくるベンダーにAppleの流儀に適応するように強いて、その生態系では常にAppleがアドバンテージをとる環境。通信会社やハードの販売会社にもApple流を強いてます。後発のアンドロイドやウィンドウズの陣営にシェアで負けても彼らが全く新しい『IT環境』を作り出さない限り、Appleのシステムは生き残り続けるでしょう。

YOMIURI ONINEに面白いコラムが掲載されていました。
japanification(続) 欧米がうらやむ?「日本化」
欧米にとって、「日本化」は忌まわしい危機というような論調が前からちょくちょく出ていたのですが、とうとう彼らに現実が見てきたようでBroombergあたりはもう「日本化」って悪くないんじゃないかっていい出しました。(笑)
昨年秋のNews Weekなんかには「世界が日本から学ぶべき教訓は、デフレが長引くと、かつて繁栄しダイナミックであった国も、深刻な社会的・文化的な退潮に陥るということである。今や日本人は将来に悲観し、リスクを取ることを恐れ、消費や投資にも後ろ向きになってしまった。」なんて書かれてたんすよ。それがなんと、Broombergを引用している昨日のYOMIURI ONINEのコラムでは「日本の不況は恒常化したが、犯罪もホームレスも増えていない。ロンドンのように暴動も起きない。大震災後も日本はどうにかこうにかやっている。」と好意的です。でも、「欧米諸国は、たとえ日本のようになりたいと思ってもなれないだろう」とも記述されています。実は日本の抱える諸問題のほとんどが国内問題で、欧米、特に欧州の抱える問題は国際的で一国内では解決できません。そこに難しさがあります。ギリシャ危機の影響で、今日フランスの2つの大銀行の格付けが下げられたことが問題の国際性を端的に表していると思います。
どちらかというと、日本は外圧でなんとかして欲しいくらいでして、TPPでいいからやってみようよって、わたしゃ思ってます。だめですかね? ガラパゴス化した日本の諸問題はグローバル環境に持っていくと、いくつかはハードランディングかクラッシュしてしまいそうですが、新しく進化し生き残り方を見つけ再スタートできるものが日本で生まれるんじゃないかな。まだこの国は捨てたもんじゃないと思うんよ。

本日のお酒:春鹿 純米 超辛口
コメント
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