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遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

炎症をなめちゃいかん

2011-09-06 21:35:41 | BIONEWS
さて、今日のお題は酒飲みには地雷を自分で踏みにいくようなお話なんですが、まあ、自戒を込めて書くことにしませう。だいたい酒飲みの末路って、肝硬変でどばぁっと口から鮮血吹いて即死するか、急性膵炎で病院に担ぎ込まれて多臓器不全で「さよならぁ~」ってパターンなんですが・・・「知ってて飲んでんのか?おまえ?!」っていう突っ込みは受け付けません。天狗舞の吟醸中取り、めちゃ美味いんすよ。(笑)

急性膵炎発症に関係の遺伝子、世界で初めて特定(読売新聞) - goo ニュース
全くの専門外ですが炎症反応に僕が興味を持ってるのは、それが癌と関連してるからでして、その主役はNF-kBと言われてきました。しかし、この研究ではインターフェロン制御因子2(IRF2)の欠損マウスに注目したところが大事なとこでして、IRF2遺伝子欠損マウスでは、ポリクローナルなCD8+T細胞の異常活性化による炎症性皮膚病変を生じることが知られています。秋田大の研究グループは、このIRF2遺伝子欠損マウスで膵臓が正常なものに比べ白く変色していることに気付きました。この原因を探っていると膵臓内に消化酵素が蓄積していることが分かって、この消化酵素が膵臓自体を消化して炎症を起こし、急性膵炎と同じ症状になっていたわけです。
インターフェロンというのは、抗ウイルス作用を有するサイトカインとして知られ、ウイルス性肝炎の治療として使われています。炎症を制御しているサイトカインのひとつなんですな。炎症というのは、アレルギーから癌にいたる幾多の疾患に関与していることが知られています。特にヒトの癌の約20%は、慢性炎症が原因だと考えられているんです。炎症をなめちゃいかん!

本日のお酒:YEBISU BEER + 春鹿 純米 超辛口 + 天狗舞 吟醸中取 生原酒
コメント (2)
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