goo blog サービス終了のお知らせ 

遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

敬老帰省

2011-09-19 20:52:47 | たわごと
今日読んだ漫画で、この連休に帰省するのを『敬老帰省』というのだそうな・・・ホントなの? うちの職場では7月はじめから9月いっぱいまでの期間に夏休みを3日取ることが出来るので、今週の平日の3日間に夏休みを取ると次の秋分の日の連休と合わせて9連休にすることができます。俺はこの時期天気がいいわけがないので最初から考えてませんでしたが。w

65歳以上の高齢者、東京からの転出が最多(朝日新聞) - goo ニュース
記事によると「定年退職後に出身地や地方に引っ越す人が多いとみられる」って、そりゃそうでしょう。でも、東京に住み続けるのも便利でいいと思うのですがね・・・金がかかりすぎるんでしょうなぁ。「転入超過数では、千葉県の2029人、埼玉県の1993人、神奈川県の1268人と、東京近郊が多い」との事実と突き合わせるとだいたい察することができます。便利さと経済的負担とのトレードオフです。
うちの両親も大阪府寝屋川市から住民票を高知県へ移しましたから、大阪府の転出超過2位に貢献したことになります。都会にも田舎にもよいところはあると思いますが、どちらもというと贅沢ですし物理的に無理。地方の中核都市を『コンパクトシティ』として設計し直す構想ってのがいいと思いますし、そういう意味では金沢は悪くないと思います(真冬以外)。地方都市で今理想的なのは愛媛県松山だそうです。水の心配が弱点だと思うけど、松山なら雪かきしなくて済みそうだ。w

100歳以上割合 全国2位
ついでなので、高知県が100歳以上の超高齢者の占める割合が全国2位に輝いたとのニュースもピックアップしときまする。どうせなら、うちの父母もこっちでも貢献してくれ。
しかし、『長寿』が本人にとっても社会にとっても『リスク』になる世の中ってのは寂しいですな。その場しのぎの言葉遊びで現実から目をそらしているとホントにひどい未来しかやってこないでしょう。先の戦争でもバブル崩壊でも原子力発電でも同じパターンを我々は繰り返してますね。超高齢化社会が何をもたらすか、今からうっすら予想が出来てるんだから、やれることを今のうちにやっておかないと。

通常の老化研究者の研究テーマは成人病関連が主ですから、対象の「高齢」といっても60歳くらいから80歳くらいまでの人間です。しかし、近年、100歳超の「超高齢」も全く別の意味で興味をもたれています。もはやこれだけのスーパーご長寿となると普通の生き物(!)じゃないのですよ。しかも日本は他国と比べて研究対象がわんさかいます。これはすごいことなんだよ。特に脳科学では、重要な研究テーマのはず。ヒトの寿命と大脳機能はリンケージがあるはずなのです。

大脳を発達させて社会生活を営む大型ほ乳類は他の生物と比べて飛び抜けて長寿なんです。普通の生物個体は子孫を造れなくなったら「用なし」となって死んでいきますが、上述の大型ほ乳類(つまり、ヒトとかクジラね♪)は子孫を造る年齢を過ぎても長々と生きており、しかもそういう老いた個体が群れの中で重要な地位にいます。大脳に詰め込まれた『情報』、つまり、経験というものが、その個体集団・・・つまり、社会を維持しその生物種の生き残りに必要なのだろうと考えられています。

でもね、そういう老個体の個体数が多すぎる場合にその生物集団がどうなるかはわかんないんよ。(笑)・・・これからわかるんでしょうなぁ。近未来の日本で。

ちなみに、クジラにおいてもメスの方が長寿です。同じ環境で生育しててもメスの方が長生きです。外敵に対して戦う能力ならオスの方が強そうなのにメスの方が長生きです。出産というリスクを何度か経験するのにメスの方が長生きです。男性・・いや、オス諸君、諦めてください。オスとして生まれた時点でメスよりも寿命は短いのが生物学界での常識です。諸君、どうせ短いなら楽しく生きよう♪ (これがたぶんあかんねんな。 笑)

バブル崩壊後の収縮経済は、結局日本特有のものではなく欧米も追随することになりそうです。おそらく超高齢化社会においても日本は世界の先頭を走っています。今度こそはいいお手本となるような対策をしてほしいですなー。老人自身がその指揮をとっているうちはダメか??w (若いもん、がんばれ!)

本日のお酒:八咫烏 純米吟醸 + 片野桜 吟醸
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする