また、東野圭吾?っていう声が聞こえてきそうですが、今回読んだ東野圭吾の短編小説『怪笑小説』と『毒笑小説』の中の短編(各本に10編ほどの短編が収録されています)は、いずれも(中には1~2そうでないのもありましたが)面白かったです。
何が面白いかというと、なんだかありそうな話で、ちょっとこわい部分をはらんでいながら、そんなことないよね。って言える小説とでも言うか。
たとえば、UFOはタヌキが化けたものであるという「超たぬき理論」なんて、嘘!って叫びそうですが、何となく反論できないものを含んでいるのが面白い。
また、「鬱積電車」のように、人間の微妙な心理を的確に言葉で表現しているところと、最後に落ちがついているところが、まあ、関西人特有のユーモアと言えるのではないでしょうか。
自分でも書けるくらいの分量。ああ、ちょっと変わった発想で、自分も何か1つ書いてみたいなという気にさせてくれます。