徒然幸せ日記

作者が日常の生活で見たこと、感じたこと、感動したこと!を書いています。
特に、「幸せ」とは何かについて考えています。

帰らぬ想いをつなぐ「風の電話」(Nスペ)

2016-03-10 23:50:51 | 感動したこと
本日、20時から放送されていたこの番組。
見られた方も多いと思う。

見られていない方にこの電話を解説すると、
その電話はダイヤル式の古い電話で電話ボックスの中にある。
その電話ボックスは5年前の震災で800名以上の犠牲者を出し、その約半数の方が、未だ行方不明であるという大槌町の見晴らしの良い高台の個人の土地にある。白くてガラス張りの普通の電話ボックスだ。
(テレビの画面より)
その電話には線がつながっていない。だから、かけても相手は出てこない。
しかし、風の便りとでも言おうか、上空をさまよっている魂というか、見えない人に言霊でつながっている。

だから、利用者は多い。
女性より男性の方が利用が多いらしい。
また、八戸市のような遠いところからも利用しにくる。

そこには、今は会えなくなった人たちとつながりたいという強い想いがあるからにほかならない

ふだんは、亡くなったであろう父のことを一言も話さない中学生(?)の少女。
しかし、電話ボックスに入るなり、涙ぐんで話すのだ。

「おとうさん、臭いとか言ってごめんなさい。
 お父さんが買ってくれると言ったバイオリンは自分で買うよ。
 テニスの大会では絶対ベスト8に入るから、応援して!」

また、その母親は
「生きてる?って冗談で聞くのが合い言葉だったけど、本当にそんなこと聞くようになって(つらい)
 壊れそうになったら、また、この電話かけに来るね。
 4人で待っているから、早く帰ってきて!」

今まで、父のことを口にしなかったのは、口にすると「心が折れる」のが怖かったから。今まで、がまんしてきた


また、別の女性は言う。

一言だけ、亡くなった主人に言うとしたら、

「あなたの分まで生きて、長生きするから安心して」

(本当は、つらくなると、「死にたい」って思う。)


明日で、”もう5年”
でも、震災に遭われた方には、”まだ5年”

この気持ちの差が、本当のことなのだろうと思う。



この大槌町には蓬莱島という島があって、「ひょっこりひょうたん島」のモデルになったらしい。

あの歌のように、「苦しいこともあるだろさ、悲しいこともあるだろさ。だけど僕らはくじけない。泣くのは嫌だ、笑っちゃおう。進め!」と歌うしかない


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