全国的にはあまり知られていないが、伊賀路の奇祭として知る人は知る冬の風物詩に正月堂の修正会(しゅしょうえ)がある。
この祭りは、2月11日に写真のように大きな餅と鬼頭、桜の木に餅を付けた成花、五枝の松、いばり栗などといった他の祭りでは見られないものを正月堂(本尊は33年に1度しか見ることのできない、十一面観音)にお供えし、2月12日にはそのお供えされた前で密教の韃靼が行われる行事である。
この行事は、本当がどうか確かめようがないが、東大寺二月堂のお水取り(旧暦の二月に行われるので修二会という)と同じく1260年くらい前から一度も中止されることなく続いている県指定無形文化財である。
私の家では、小さい頃からこの行事に関わってきたが、数年前にいったん正式な組(講という)から離れているが、その後も個人的に別の形(餅まきの餅を作ったり、豚汁や焼き餅の店を出したり、できたお供え物を堂内へ勇ましく?持って上がる)で関わっている。
今年は天気が良かったせいもあり、たくさんの人がつめかけてくれた。
いつまでも続いてほしい行事である。
なお、堂内へお供えした後に歌う数え歌があるので、紹介することにする。
恵比寿さんという人は、1で俵ふまえて、2でにっこり笑ろて、3で酒つくって、4つ世の中良いように、5ついつものごうとくに、6つ無病息災で、7つなにごとないように、8つ屋敷広めて、9つ小倉を建て並べ、10でとんと納まった。 エットー!!!