保険は使えないのですか

昨日電話で「そちらの整体院では健康保険が使えますか？」と
問い合わせがありました。
「当院では使えません。」とだけお答えした。

本当は整体を保険対応しているところがあるなら
そこは不正請求していると言いたい所でしたが、、、

整体が保険対応できるなら、、、、
そうしたいものですが、
もしそうなれば、健康保険財政は破綻するだろう。
そうでなくともすでに逼迫した財政状態なのですから。
けれども保険が使えるならより多くの人が
心身の悩みから開放されるのに、、、

そう思う反面、
患者の経済的負担とは別の意義で
整体で保険は適応しないほうがいいのではと
思うことがある。

当院の治療は
一般的な医療、治療とは根本的考えが違う。
本来は根本的に同じとも言えるが
根元に近いところで別の方向に向かっている気がする。

どちらも目的は心身の問題を治すことです。
しかし、
当院の考え方ではその問題を患者自らの力を発揮して
自らの力で治す。
整体を含む東洋医学や代替医療には
自己回復力を高めることを基本にしたものが多い。

現代医療、つまり病院では医師が治療する。そこでは
患者は完全な受身であり、自らの力は二の次となもります。
極端に言えば体の修理です。
もちろんまったく患者の体力や回復力を無視しているわけではない。
本来は病院の治療も、患者の治る力が根本にあり、
それが無ければ薬も手術も効果はないのは承知しているはずです。

ただ、医師も、患者も
「治す」「治してもらう。」という関係になれてしまい
「自分で治す」という感じを忘れがちに感じる。
整体で「保険が使えるか？」と聞いてくる方はなんとなく
病院と同じ感覚で「治してくれるか」という印象を感じる。

接骨院が整体施術を保険適応する
不正請求の接骨院問題を知らないだけなのかと思うけど
「安く治したい」思いだけでなく
「病院に行って治してもらう」という感覚と同じつもりで整体を
受けるなら本当の整体の意義も知らないのだろうとも思う。

電話でそんな理屈を言っても
理解されることはないだろうと思い
「当院では健康保険は使えません。」としか言えなかった。