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マーケティング研究 他社事例 その242 「仮想通貨も価値を失う」 ~量子ゲート方式が量子コンピューターの本命技術~ 

2018-10-12 08:43:22 | ビジネス
マーケティング研究 他社事例 その242 「仮想通貨も価値を失う」 ~量子ゲート方式が量子コンピューターの本命技術~ 


汎用型が近い将来に、特化型を追い抜くという事が既成事実であることは前回に説明しました。

こうした背景から、グーグルなども量子ゲート方式の開発に手を出しているようですし、マイクロソフトは汎用型で使えるプログラミング言語の開発に着手し、ソフトの観点から研究者の囲い込みを始めました。

対応するプログラミングを先駆けて用意出来れば、競合を圧倒する計算能力を駆使してビジネスを優位に運べるからです。

例えば、科学物質の合成の場合ですが、現在のスパコンはメタンガスのような単純で軽い化学物質の動きしか正確にシュミレーションできていません。

汎用型量子コンピューターが搭載する量子ビットの数を増やし続ければ、鉄のような重い物質が計算できるようになります。

カーボンナノチューブなど軽くて強靭な化合物を途切れすに合成できれば、衛星軌道まで続く「宇宙エレベーター」の実現性が増すのです。

二酸化炭素と水の「重合反応」を効率化できれば、石油は掘るよりも合成するほうが格段に安くなります。

または、量子ビットが数十億に到達すると、インターネット通信に使われる暗号を解読できます。

暗号技術を使うビットコインなどの仮想通貨は価値を失ってしまうかもしれません。

だからこそ、企業だけではなく各国政府も研究に巨費を投じているのです。

欧州連合(EU)は2016年から10年間で10億ユーロ(約1330億円)の研究開発資金を、汎用型量子コンピューターと関連技術に投資しています。

日本の文部科学省も2018年度予算の概算要求で、汎用型量子コンピューターの開発などに32億円を要求しました。

IBMは6か月で量子ビットを3倍以上に増やしました。

この成長スピードが続けば、7年後には全ての暗号を解読する量子コンピューターが登場するでしょう。

量子コンピューターの高速化はこれからが本番です。

技術開発で先行した国や企業は、競合が追い付けないほどの優位性を獲得しそうですね。



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