おや? なんだろう? おもしろいね~ と自然に笑顔になり、楽しんで取り組みたいですね。 まさしくそれは彩りですね!!

卓越性の探究者、波田野が皆さんに販売戦略・営業手法についてや、コミュニケーションについて思う事をお届けします。

マーケティング研究 他社事例 553 「無視できないスポーツテック1」 ~競技スポーツだからこそのKPI~

2020-05-11 08:11:42 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 553 「無視できないスポーツテック1」 ~競技スポーツだからこそのKPI~


2019年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で日本代表チームがベスト8入りの大躍進を遂げたのは記憶に新しいと思います。

現在はコロナ禍で選手達のプレーが見れないのは残念ですね。

ラグビー日本代表の大躍進を支えたのは、ITを駆使した徹底的なデータ活用にあったと言います。

「目標となる数字を最初に決めて、達成するのにどんな練習が必要かを考えた」

日本代表の体力強化などを担ったストレングス&コンディショニング(S&C)コーチの太田千尋氏は、こう打ち明けます。

もう一人のS&Cコーチであるサイモン・ジョーンズ氏とともに、外国チームの試合の映像やデータを見ながら、W杯日本大会の本番のゲームで勝つために必要な運動量をKPI(重要業績評価)として定めたのでした。

KPIのひとつが「ボール・イン・プレー(BIP)」前後半合わせて80分間の試合時間のうちボールを動かしている時間のことです。

ラグビーはスクラムなどのセットプレーや反則などでボールの動きが止まる事が多く、BIPは通常34分~36分です。

日本代表は得意の機動力を生かしてパスやランの展開を多くしようと、BIPを40分に増やす目標を掲げました。

一方、ラグビーは助走なしに瞬時にトップスピードに入る加速力がものを言います。

日本代表は負荷の高い急加速の指標「HIA」も設けて強化しました。

試合中に達成すべき高負荷な急加速を2.5m/s²(加速度の単位)と定義し、選手の急加速動作に占める高負荷な急加速の割合を8割以上、1分間に高負荷な急加速をする回数を2回以上にする目標を掲げました。

従来、HIAは全急加速動作の7割程度でした。

肉体に負荷のかかる動きの目標値「HIE」も設定しました。

高負荷な急加速と急減速、衝突、自分の最高速度の8割の速さでの走行、という4つの動きの合計回数を毎分3回以上と定めました。

従来は毎回2回ほどでした。

太田コーチらは各KPIを試合で達成するための練習メニューを作り、代表候補選手の練習量や試合での運動量などのデータをIOT機器で測定し、データを一元管理し、日本代表チーム内で共有しました。

その内容を太田コーチらが確認し、練習メニューを組み直す事もしたようです。

太田コーチらは様々なITを駆使して選手の運動データを測りました。

その試みのひとつがIOT機器です。

選手のウエアの内側に取り付けたIOT機器は位置情報を測るGPS(全地球測位システム)のほか、加速度センサー、選手の姿勢などを測るジャイロスコープ方位を算定する地磁力センサーなどを内蔵していました。

ドローンを使って上空から練習や試合を撮影した映像もデータ分析に役立てました。

従来の地上のカメラの映像はボールを持っていない選手の動きが分かりづらかったのですが、ドローンの映像でボールを持っていない選手の動きも一目瞭然となったのでした。

ピッチ外のデータも日々の体調やトレーニングの内容、食事、ケガや疾患の処置内容といった情報を、選手がスマートフォンのアプリに入力し、クラウド上で一括管理しました。

その為に使ったのが、「ワンタップスポーツ」で、戦略コンサルティング系ITベンチャーのユーフォリアがラグビー日本代表チームから打診を受けて開発したクラウドサービスです。

現在はラグビーの他、野球やサッカー、陸上など30種類以上の競技で活用されています。

効果の一つがケガの予防です。

コンディションの一覧機能などによってケガの予兆が分かり易くなったのでした。

(続く)



下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい。

経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。

彩りプロジェクトでは、風土改革を軸にした「私の職場研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。ITソフトメーカー、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。

研修と一言と言っても、こちらの考え方を一方的に押し付ける事はしません。実感いただき、改善課題を各自が見つけられる様な研修をカスタマイズしご提案しているのが、彩りプロジェクトの特徴です。


保育園・幼稚園へご提供している研修【私の保育園】【私の幼稚園】は大変ご好評をいただいています。

また、貴社に伺って行う研修を40,000円(1h)からご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

メール info@irodori-pro.jp

HP https://www.fuudokaikaku.com/

お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/

成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マーケティング研究 他社事例 552 「キャッシュレス決済市場の再編」 ~示せるか存在感~

2020-05-08 09:57:04 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 552 「キャッシュレス決済市場の再編」 ~示せるか存在感~


中古品などの個人間売買を仲介するフリマアプリで国内最大手のメルカリは1月23日、子会社のメルペイがスマートフォン決済のOrigamiを完全子会社化すると発表しました。

キャッシュレス決済の普及が進む中、顧客囲い込みに向けた積極策と言えますが、株式市場は冷淡でした。

翌日のメルカリ株は一時、前日比6%(115円)安の1884円まで下落し、およそ1年ぶりに安値をつけました。

「買収によって赤字事業のメルペイが黒字化するなら評価できるが、むしろ逆の印象を受ける」

スマホ決済市場の競争は激烈です。

2019年11月には「PayPay(ペイペイ)」を抱えるZホールディングスと「LINEPay(ラインペイ)」を持つLINEが経営統合を発表し、ペイペイは親会社のソフトバンクグループのなりふり構わぬ大規模な還元キャンペーンで認知度を高めています。

ペイペイの登録者は1月中旬時点で2300万人超です。

使える店や場所は全国で185万ケ所にあがり、昨年12月の決済回数は1億回を超え、1年前の22倍にも上りました。

一方のメルペイは、2019年10月時点で決済できる場所は170万ケ所、月間利用者は500万人超でした。

もともとNTTドコモやKDDI、LINEと共にスマホ決済に関する加盟店アライアンス「Mobile Payment Alliance(モパ)」を結んでいましたが、ヤフー・LINEの統合を受け、2019年12月にモパは解散で合意し、袖にされたメルペイは、独自路線を歩まざるを得ない状況でした。

メルペイが目を付けたオリガミは2016年にQRコード利用の決済サービスに参入し、決済できる場所は約19万ケ所にとどまりますが、キャッシュレス決済の黒子としての存在感を高めてきました。

オリガミは2018年9月に信金中央金庫と資本提携、同年10月にはオリガミの決済機能を、信金中金のパートナー企業が使えるようにする「オープン化」に踏み切りました。

地方にネットワークを張り巡らせる信金中金の力を借りて、実質的にオリガミのキャッシュレス決済サービスの利用者を増やす戦略でした。

オリガミはその利用者数を明らかにしていませんが、メルペイは手数料収入の増加を見込めると判断し買収を決めたようです。

もっとも、ペイペイも地方での加盟店開拓を急いでいて、オリガミが「黒子」として支えた地方の金融機関や事業者が離れていくことにもなりかねません。

メルペイとオリガミが一緒になってもペイペイと顧客を奪い合う構図は何も変わりありません。

株式市場が冷淡なのも、そうした現状を見抜いているからでしょう。

メルカリはフリマアプリの国内事業と米国事業、そしてメルペイの3本柱で成長戦略を描いて来ました。

しかし、米国事業とメルペイは赤字が続いています。

ある運用会社はファンドマネージャーは「3本柱のうち、2本が赤字はいただけない」と手厳しい評価を下します。

主力の国内フリマアプリ事業では、ペイペイが昨秋から市場参入を果たし、先駆者であるメルカリを脅かす存在になる可能性もあります。

オリガミ買収でメルペイをどう黒字化するか?

フリマアプリの競争をどう勝ち抜くか?

市場の信頼を回復するためには、そのシナリオをきちんと示す必要がありますね。



下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい。

経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。

彩りプロジェクトでは、風土改革を軸にした「私の職場研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。ITソフトメーカー、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。

研修と一言と言っても、こちらの考え方を一方的に押し付ける事はしません。実感いただき、改善課題を各自が見つけられる様な研修をカスタマイズしご提案しているのが、彩りプロジェクトの特徴です。


保育園・幼稚園へご提供している研修【私の保育園】【私の幼稚園】は大変ご好評をいただいています。

また、貴社に伺って行う研修を40,000円(1h)からご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

メール info@irodori-pro.jp

HP https://www.fuudokaikaku.com/

お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/

成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣 




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マーケティング研究 他社事例 551 「LINEが出資するあの企業」 ~将来的にはウーバーと協業へ!?~

2020-05-05 09:57:28 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 551 「LINEが出資するあの企業」 ~将来的にはウーバーと協業へ!?~


「どうしても欲しかったお金を得られた」

3月27日、LINEのグループから300億円の出資を受けることで合意した出前館の中村社長は、都内で開いた記者会見でこう漏らしたのでした。

出前館は飲食店から料理を宅配するフードデリバリーを手掛ける大手です。

加盟飲食店数は2020年2月時点で2万1450店(前年同月比15%増)、オーダー数は273万件(同18%増)と伸びています。

一方で、積極的な投資で費用がかさみ、2019年9月~2020年2月期の連結最終赤字は9億円(前年同期は3300万円の赤字)と赤字幅が拡大していたのです。

国内のフードデリバリー市場は年々拡大しています。

調査会社のエヌピーディー・ジャパン(港区)によると、2019年の市場規模は4182億円とのことです。

2015年(3564億円)から17.3%伸びています。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出制限もあり、今後の需要が膨らむとの見方もあります。

そんな成長市場で10%前後のシェア(金額ベース)で拮抗するトップ3の一角を占めるとされるのが、出前館です。

2000年にサービスを始めた老舗として、高い知名度を武器に市場を開拓してきました。

しかし、最近はウーバーテクノロジーズの「ウーバーイーツ」も存在感を高め、中国の配車サービス大手、DiDiも4月から大阪で「DiDiフード」を始めています。

2020年2月末時点の出前館の預貯金は約13億円という中では、競争激化への備えは確かに必要でした。

あらゆるサービスを1つのアプリで提供する「スーパーアプリ」化を目指すLINEにとっても、「食」の領域は欠かせないピースの1つです。

2016年に出前館に2割出資したのに続く今回の追加出資で、グループ全体で出前館の株式の6割を持ち、勝負に出る形となったのでした。

LINEは6月就任予定の新社長に加え、システムなどの開発強化に向けて約50人を出前館に送り込み、出前館のサービスの質を磨き、ウーバーなどとの競争に打ち勝つ態勢を整えます。

1つ気になる事があるとすれば、LINEが目指すZホールディングスとの経営統合です。

今秋をめどに実現する構えですが、Zホールディングスの筆頭株主はソフトバンクです。

その親会社であるソフトバンクグループが手掛けるファンドがウーバーの筆頭株主になっています。

DiDiにもソフトバンクのグループが出資しており、LINEがZホールディングスと経営統合を果たした暁には、ソフトバンク系の3社がフードデリバリー市場の展開を競う形になります。

出前館の社外取締役を務めるLINEの舛田取締役は会見で「Zホールディングスと経営統合の準備を進める時点ではヤフー側と事業について話せない」と断ったうえで、「将来的にはウーバーなどと協力し合える部分はあるかもしれない」と今後の展開には含みを持たせています。

いわば、ソフトバンクグループが用意した大きな池の中に放り込まれ、ウーバーやDiDiと競わされることになった出前館ですが、LINEから資金も人も得ますが、生き残りに向けては安心してばかりはいられないですね。



下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい。

経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。

彩りプロジェクトでは、風土改革を軸にした「私の職場研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。ITソフトメーカー、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。

研修と一言と言っても、こちらの考え方を一方的に押し付ける事はしません。実感いただき、改善課題を各自が見つけられる様な研修をカスタマイズしご提案しているのが、彩りプロジェクトの特徴です。


保育園・幼稚園へご提供している研修【私の保育園】【私の幼稚園】は大変ご好評をいただいています。

また、貴社に伺って行う研修を40,000円(1h)からご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

メール info@irodori-pro.jp

HP https://www.fuudokaikaku.com/

お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/

成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣 




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マーケティング研究 他社事例 550 「魅力あふれるバン泊」 ~新たな車の楽しみ方~

2020-05-03 12:05:31 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 550 「魅力あふれるバン泊」 ~新たな車の楽しみ方~


※現在は緊急事態宣言が発令中ですので皆さんの遠出や外出をお薦めするものではありません。
しかし、アフターコロナの経済活性化の際には、車中泊も選択肢の一つになるかもしれませんので情報を共有しておきます。

現在、車離れが語られる一方で、「車中泊」の人気がじわじわと高まっています。

食事や作業のために備え付けられたテーブルに、バッテリーにつながれた電気鍋、マットが敷かれたフラットな睡眠スペースなどなど。

装備を見たら、一瞬部屋かと見間違うような光景です。

車中泊の代名詞といえるキャンピングカーの市場は右肩上がりです。

日本RV協会によると、2018年度のキャンピングカーの販売総額は約458億円と過去最高を記録しました。

5年で約1.5倍となり、国内の保有台数も11万台を超えたのでした。

ユーザーの約7割は50~60代で、「定年後に夫婦でクルマ旅」という需要が中心となっています。

一方、若い世代を中心に広がっているのが乗用車での車中泊です。

車中泊スポットの検索・予約サービスを運営するカーステイ(新宿)の宮下社長によると「一番伸びているのが20代~30代のユーザー。乗用車に泊まる人が約8割」と言います。

平均400万円ほどするキャンピングカーではなく、バン型の車両などを改造して楽しむのが若い世代の特徴です。

改造車の祭典「東京オートサロン」でも、フルフラットになるシートを搭載したミニバンや、車体横にタープがかけられたSUV(多目的スポーツ車)など、車中泊仕様のカスタムカーが数多く展示されていました。

日産自動車の特装車などを手掛けるオーテックジャパンが展示したのは、車中泊仕様のミニバン「セレナ」でした。

「キャンプなどアウトドアのトレンドともなじみが良く、災害時の一時避難場所としても使える」(日産自動車広報)

さらに、背が高く室内が広い「ハイト・トール系」の軽自動車が増えていることも裾野が広がる背景の一つとなっています。

スズキは軽SUV「スペーシアギア」向けに、倒したシートの段差を埋めるクッションマットや窓を遮光するシェードなど、車中泊を想定した純正オプションを用意しています。

新たな需要を取り込もうと動いているのはカスタムショップや自動車メーカーだけではありません。

NTT東日本は2019年10月、栃木県日光市で自社が保有する駐車スペースを、車中泊向けに提供し始めました。

宿泊施設不足と観光客の足の確保という2つの課題を解決しつつ、観光客を誘致するのが狙いです。

2019年の東京五輪チケットの抽選結果発表後、「ホテルの料金が高すぎて泊まれないと考えた人たちの予約が一気に入った」(カーステイ)など、ホテル不足も車中泊人気を後押ししました。

残念ながら、東京五輪が延期になり、さらにステイホームという事で、込み合う車中泊の姿を見る事はありません。

しかし、「泊まれて・改造できて・楽しめる」という車中泊の人気は、移動手段にとどまらない今後のクルマのあり方を示しているのかもしれません。


下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい。

経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。

彩りプロジェクトでは、風土改革を軸にした「私の職場研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。ITソフトメーカー、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。

研修と一言と言っても、こちらの考え方を一方的に押し付ける事はしません。実感いただき、改善課題を各自が見つけられる様な研修をカスタマイズしご提案しているのが、彩りプロジェクトの特徴です。


保育園・幼稚園へご提供している研修【私の保育園】【私の幼稚園】は大変ご好評をいただいています。

また、貴社に伺って行う研修を40,000円(1h)からご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

メール info@irodori-pro.jp

HP https://www.fuudokaikaku.com/

お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/

成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マーケティング研究 他社事例 549 「粉飾予備軍!?②」 ~関連倒産が2倍以上に~

2020-05-01 10:04:37 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 549 「粉飾予備軍!?②」 ~関連倒産が2倍以上に~


中小企業が不正に手を染める理由の多くは業績不振を隠し、金融機関との関係を維持して資金をつなごうとするためです。

こうした粉飾の増加は都道府県単位で商工会議所に設置する中小企業再生支援協議会への相談件数からも傍証されています。

同協議会は国から委託を受け、借入金返済の延期・減額や第三者への事業売却などを協議する公的機関です。

取引金融機関同士の協議(私的整理)で支援を続け、公的整理を回避する際の入り口にもなる相談の件数は、2019年7~9月が594件で前年同期比112件増えたのでした。

地域によっては「相談の7~8割が粉飾がらみ」と言われるほど、決算書の作成で中小企業が行き詰まるケースは多いと言います。

2019年度は東日本大震災の影響が残った2014年度以来となる2000件超えの勢いとなっています。

それだけ今後、問題発覚の可能性がある「粉飾予備軍」が多い事を示しています。

こうした私的整理が頭取たちの発言に影響を与えたと金融関係者は指摘します。

「私的整理は地域金融が主体的に決める。審査部の情報で粉飾案件が増えた印象をトップが抱き、会見での発言につながった」と受け止められています。

景気の先行きが不透明感を増している事で、中小企業の粉飾を誘発している面があります。

一方で地域金融が以前に比べ企業の経営実態をつぶさに見るようになったと多くの関係者は感じています。

金融緩和で資金がだぶつく中、地域金融は融資先の獲得を競い、低金利でたたき合って来ました。

しかし、金融庁は近年、担保よりも事業性評価を強化するよう求めています。

地域金融が企業と向き合う態度が変わり、粉飾を察知する一因になっていると言うのです。

人口減小に加え、ネット銀行の台頭で業務を侵食される地域金融は今後、再編が避けられません。

「経営統合などを探索する中、仮に審査基準の統一で粉飾が発覚すればメンツが丸つぶれ。長年、取引のある地元企業の経営状態を疑って慎重に調べていることも影響している」(地銀関係者)と言います。

2019年の横浜銀行と千葉銀行の業務提携は、後継者がいない融資先の事業承継を進める為、M&A(合併・買収)に向けた情報を交換する狙いもありました。

「事業承継を控えて財務状況を確認するディーデリジェンス(DD 資産査定)が各地で増え、粉飾が発覚することもある」

しかし、融資先の粉飾を見つけ、再生協議会に相談するのは、メガバンクの方が目立つようです。

安易な貸し出しをしてきた地域金融は、取引先の将来性を見通すと同時に不正を見抜く目利きの力が一層求めらています。



下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい。

経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。

彩りプロジェクトでは、風土改革を軸にした「私の職場研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。ITソフトメーカー、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。

研修と一言と言っても、こちらの考え方を一方的に押し付ける事はしません。実感いただき、改善課題を各自が見つけられる様な研修をカスタマイズしご提案しているのが、彩りプロジェクトの特徴です。


保育園・幼稚園へご提供している研修【私の保育園】【私の幼稚園】は大変ご好評をいただいています。

また、貴社に伺って行う研修を40,000円(1h)からご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

メール info@irodori-pro.jp

HP https://www.fuudokaikaku.com/

お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/

成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする