「う」 ウスバハギ
ゆったりと大きな体のウスバはぎ
オチョボ口にてうまくエサ取る
冬のおだやかな海で釣りをしていると、フワリと浮いてきて上手くエサを取るこのウスバ。
水が澄んでいると青い海底からゆったりと上がってきて、海面近くでエサを食べるのが見える。
この魚、いざ釣ってやろうと思うとなかなか釣れない。
このエサ取りの名人を足摺岬への磯釣行したおりに知人のY氏と2人で掬った事がある。
日頃は底物専門に釣りをしているために、上物のグレは新米、そのため皆さんの邪魔にならぬようにと別磯にあげてもらった。
しかしなんにも釣れない。その内に何か釣れるだろうとお天気も好いことだったのでノンビリとマキエをしていると、なんにも見えなかった紺碧の海に白い大きな魚体が沖合から1匹2匹と近づいてくるのが見えてきた。
竿を出すのをやめて2人でマキエを続けていると、ドンドンとその数が増えてきて何10匹と云う数の大群となってきた。そこで「こいつは釣るよりも掬えないかなー」と2人で相談、「よし、やろう」との事で1人が撒いて1人が掬う事にした。
釣師を廃業して、子供に還って魚すくいに転じ50匹以上掬った。
磯から上がって皆さんに新米上物師の釣果を?お裾分けしたが、すぐに皆さんに釣ったのではないと云うことがばれました。