『小学館版 学習まんが 日本の歴史 第8巻 (南北朝時代, 室町時代前期) あおむら純』 「二条河原の落書」
“十八日、丙戌(ひのえいぬ)。晴れ。子(ね)の刻に将軍家(源実朝)が(御所の)南面にお出ましになった。その時灯は消えて人は寝しずまり、静かで音もなかった。ただ月明かりや虫の音に物思いにふけるばかりである。御歌数首を独吟された。丑(うし)の刻になって、夢のようなことに、若い女が一人、前庭を走って通った。何度も尋ねられたもののついに名乗らず、とうとう門外に来た時、急に光る物があった。あたかも松明(たいまつ)の光のようであった。
宿直(とのい)の者を通じて陰陽少允(おんみょうしょうじょう)(安倍)親職を召した。親職は衣がはだけたまま急いで参上した。(実朝は)直接、事の次第を仰った。そこで(親職が)勘申して言うには、「特別な異変ではありません。」という。しかし南庭で招魂祭を行われ、今夜召されていた御衣を親職に賜った。” 『現代語訳 吾妻鏡 第7巻』 吉川弘文館
“ひいきは小学館” 『synchroniciteen』 相対性理論