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映画『東京家族』について

映画 『東京家族』 (その42)   (お知らせ) ~ 〔三島由紀夫(2)〕

2013年09月06日 | 映画『東京家族』

※ 当ブログを連名で書いていた白田ナオミさんが、「日本国憲法」の研究をするために、アメリカへ行くことになった(笑)。
  来月渡米し、かなりの長期間になるようだ。それにあわせて当ブログは、石川八十一のみで運営する。  
  先日会っていろいろ話し、私が「不明な言葉の調査のために、今度油壺(あぶらつぼ)マリンパークへ行く予定だ」と言った時、あきれたような顔をしていた(笑)。
  アメリカでは「憲法」のほかに、「Buddhism」のひろがりも、すこし注意して見ておいてほしい、とお願いした。



※ 今日の記事はこのお知らせのみであるので、すこし「写経」も進める。
  バランスからいって「積分」に戻るべきであるが、こころが今、「文學全開」になってしまっているので、表題のようになった(笑)。
  「積分」を勉強する理由のひとつは、宇沢先生がTPPに反対するわけを、数理経済学的にも理解したいと思うのも、あるにはあるのである。
  しかし、こころのままに、まずは「三島」だ。



 
“メリッタ   これこの薔薇でございますね
 サフォー  その花はさだめしお前の唇に燃えてゐることだらうね   グリルパルツァー「サフォー」

 Ⅰ
 






  佐々木春子といふ名を人は憶えてゐはすまいか。どこかできいた名だとおもふであらう。定かにはおもひ出さないが何か華やかさといたましさの入りまじつたもの、閉(は)ねたあとの劇場前のどよめき、と謂つた印象をうけるにちがひない。さうだ、一時代前の女の名前といふものはみんなさういふ印象をあたへるものだ。”



               『春子』 三島由紀夫






“ 歌島は人口千四百、周囲一里に充たない小島である。
  歌島に眺めのもっとも美しい場所が二つある。一つは島の頂ちかく、北西にむかって建てられた八代神社である。
  ここからは、島がその湾口に位している伊勢海の周辺が隈なく見える。北には知多半島が迫り、東から北へ渥美半島が延びている。 ”



               『潮騒』 同上 








〔2013.9.7 追記〕


 ※ 「写経」をすると、やはり、細部に気付ける。『潮騒』冒頭部分を、以前は読み流していたが、今回は地図をみてみた。
   「北には知多半島」、「東から北へ渥美半島」、「西には宇治山田から津の四日市にいたる海岸線が隠見している。」
   すると、「神島」という名前の島が目に入って来た。


   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E5%B3%B6_(%E4%B8%89%E9%87%8D%E7%9C%8C)



   この記事によると、『潮騒』の歌島(うたじま)は、古くは歌島(かじま)と呼ばれ、現在は神島(かみしま)となっているようだ。
 
  

   それで、この場所は、小説『きことわ』にも少し出て来る。



   “去年の夏、小学二年生の夏休みに、灰谷君は灰谷君のお母さんの実家の、愛知県知多半島の海岸でシュノーケリングをしていた。岩場に灰谷君のフィンがひっかかっておぼれたけれど、高校生になる水泳部のお姉さんがすぐに気づいて助かった。”



            『きことわ』(文庫版p.84) 朝吹真理子  
  

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