おじさんのスポーツおたく奮戦記? 第2章:issanの諸国漫遊記!?

岡山のスポーツチーム、出身選手、岡山に関係する人々などを勝手に応援するissanの日本国内漫遊記 !?

ファジアーノ岡山 16年の魔境生活を振り返る! その2:成長期(2013年~2016年)

2024年12月30日 23時14分28秒 | サッカー

前回、黎明期として2009年のJ2初年度から2012年までを振り返りました。ファジは16年という長期に渡ってJ2という名の魔境にいました。J1昇格を果たした今年までの歩みを4年ずつに分けて取り上げたいと思います。

 

2回目の今回は、成長期として2013年から2016年までを振り返ります。

2012シーズンからJ1昇格プレーオフがスタートし、3位から6位の4チームでトーナメント形式の昇格プレーオフを戦うレギュレーションが採用され実施されました。

第1回目のJ1昇格プレーオフは、3位の京都サンガF.C.、4位の横浜FC、5位のジェフユナイテッド千葉、6位の大分トリニータの4チームでトーナメントが行われました。この時は今年と同様に準決勝で2試合とも下剋上が起き、5位の千葉と6位の大分の間で決勝が行われ、6位の大分がJ1昇格を果たしました。この時の千葉を率いていたのが木山監督で、この敗戦から長い長いプレーオフとの戦いが続くことになります。また、5位でプレーオフに進んだチームが決勝に残ったのは、この2012年が過去一度だけで、今年5位のファジが決勝に進んだのが2度目ということもあり、「5位でプレーオフに進んだチームは昇格できない」というジンクスが出来上がりました。

また、2012年からJ2からの降格が始まり、初年度はFC町田ゼルビアが最下位となってJFLへ降格することになりました。この頃から、「上がるのは困難だが、残留するのも難しい」J2の魔境ぶりが際立って来ます。

それでは、2013シーズンから振り返って行きます。

【2013シーズン】

影山監督4年目となる2013シーズンは、J1からガンバ大阪、ヴィッセル神戸、コンサドーレ札幌の3クラブが降格して来ました。J1でも人気のオリジナル10の一角、ガンバのJ2降格は事件として報道されました。前年、1位のヴァンフォーレ甲府、2位の湘南ベルマーレ、プレーオフを制した大分トリニータがJ1に昇格しました。そして、JFLに降格した町田と入れ替わって、V・ファーレン長崎がJ2に昇格しました。J2はこのシーズンも22クラブ、年間42試合のリーグ戦となりました。

この年のファジアーノ岡山の年間成績は以下の通りです。

13勝17分12敗 勝点 56 得失点差 +4

ジュビロ磐田から荒田と押谷の2人のFWを獲得し、序盤は好調に勝点を積み重ねて昇格プレーオフ争いに加わりました。しかし、荒田が故障した夏場以降は勝ち切れない試合が増えてきてプレーオフ争いから脱落、最終順位は12位でシーズンを終えました。

2年目となったJ1昇格プレーオフは、3位京都サンガF.C.、4位徳島ヴォルティス、5位ジェフユナイテッド千葉、6位V・ファーレン長崎の4チームでトーナメントが行われ、3位の京都と4位の徳島が準決勝でいずれも引き分けで決勝に進出、決勝は徳島が京都を「2-0」で下して、初のJ1昇格を決めました。

【2014シーズン】

影山体制5年目となった2014年は大宮アルディージャから上田が期限付き移籍で加入、ファジに欠けていたゲームメーカーが加わったことで、プレーオフ争いに加わります。前年、J2で1位のガンバ大阪、2位のヴィッセル神戸が自動昇格、プレーオフを制した徳島ヴォルティスを加えた3チームがJ1に昇格、J1からは湘南ベルマーレ、ジュビロ磐田、大分トリニータの3クラブがJ2に降格しました。JFLからはカマタマーレ讃岐がガイナーレ鳥取との入替戦に勝利してJ2に昇格、敗れた鳥取はこの年から新たに発足したJ3に降格することとなりました。

J2はこのシーズンも22クラブ、年間42試合のリーグ戦となりました。

この年のファジアーノ岡山の年間成績は以下の通りです。

15勝16分11敗 勝点 61 得失点差 +4

18試合負けなしでプレーオフ争いに加わっていたファジでしたが、9月後半から失速、10月から11月にかけて4連敗を喫してプレーオフ争いからも脱落、最終順位は8位でシーズンを終えました。影山監督はこのシーズン限りで退任、長澤新監督が就任することになります。

「負けないが勝てない」とにかく引き分けが多いチームの悪しき伝統のようなものができてしまったのもこの頃です。

J1昇格プレーオフはJ1ライセンスを持たないギラヴァンツ北九州が5位に入ったことで、3位ジェフユナイテッド千葉、4位ジュビロ磐田、6位のモンテディオ山形の3チームで変則のトーナメントを行うことになりました。結果は準決勝でGK山岸の決勝ヘッドで勝ち切った6位の山形が決勝で準決勝不戦勝の千葉にも勝ち、6位からの下剋上でJ1昇格を果たしました。

プレーオフまでは進むものの昇格できない京都サンガF.C.とジェフユナイテッド千葉は「ズッ友」と呼ばれ、その後も長くJ2沼にはまり込むこととなります。

【2015シーズン】

長澤新監督の初年度となる2015シーズンは、元日本代表の岩政と加地の2人を獲得し、U-23日本代表で翌年リオ五輪にも出場する矢島を浦和レッズから期限付き移籍で獲得しました。前年J2で勝点「101」の記録を作った1位の湘南ベルマーレと2位に躍進した松本山雅FCがJ1へ自動昇格、プレーオフを制したモンテディオ山形もJ1に昇格しました。J1からは大宮アルディージャ、セレッソ大阪、徳島ヴォルティスの3クラブがJ2に降格し、初年度のJ3を制したツエーゲン金沢がJ2昇格を果たしました。入れ替わりにファジとJ2昇格同期のカターレ富山がJ3に降格します。その後、9年間をJ3で過ごすことになるとはこの時点では知る由もありませんでしたが。

ファジはこの年から「CHALLENGE 1」を掲げて新たな取組をスタートさせました。

この年のファジアーノ岡山の年間成績は以下の通りです。

12勝18分12敗 勝点 54 得失点差 +5

シーズン序盤は順調に勝点を加えて昇格争いを演じますが、GWの頃から一気に失速、早々にプレーオフ争いからも脱落します。夏場以降で少し上昇の気配を見せますが、最終順位は11位で終わりました。岩政、加地、矢島はそれぞれに良いところも見せますが、チームとしてのまとまりに欠けていたように感じています。

J1昇格プレーオフは、3位アビスパ福岡、4位セレッソ大阪、5位愛媛FC、6位V・ファーレン長崎の4クラブで争われ、福岡が決勝でC大阪を振り切ってJ1昇格を果たします。プレーオフが始まって初めてリーグ戦3位のチームが昇格することになりました。

リーグ戦22位となった栃木SCがJ3に自動降格、更にJ1経験クラブで初めて大分トリニータがFC町田ゼルビアとの入替戦に敗れてJ3に降格しました。

10月に起こった「ぶちくらせ」横断幕事件はファジの歴史の中でも暗い影を落とすこととなりました。そこから、数年間に及ぶファジサポが起こす幾多の不祥事に個人的には深く心を痛めました。そこから、段々とファジサポも成長して今に至るという感じではあります。

【2016シーズン】

長澤監督2年目の2016年はU-23代表候補の豊川が鹿島アントラーズから期限付き移籍で加わり、更にガンバ大阪から赤嶺も加わって攻撃陣の層が厚くなります。J1からはオリジナル10の一角の清水エスパルスが初めてJ2に降格、加えて松本山雅FCとモンテディオ山形も降格して来ました。J3からはレノファ山口FCがJ2に初昇格、FC町田ゼルビアが復帰しました。ファジとJ2同期組の栃木SCが降格したことで、J2参入同期のチームがなくなった年です。

この年のファジアーノ岡山の年間成績は以下の通りです。

17勝14分11敗 勝点 65 得失点差 +14

9月上旬まで順調に勝点を加えて行ったファジは上位でプレーオフに進める位置にいましたが、9月後半から秋恒例の失速劇を演じることとなり、10月の岐阜戦の勝利のみで勝ちがなくなったチームは最終的に首の皮一枚で6位に滑り込み、チーム初のJ1昇格プレーオフ進出を決めました。

プレーオフ準決勝は雨の降りしきるアルウィンで後半アディショナルタイムにあげた赤嶺の決勝ゴールで3位の松本を撃破、J1昇格まで「あと1勝」に迫ります。キンチョースタジアム(現:ヨドコウ桜スタジアム)で行われたC大阪とのプレーオフ決勝も雨の中で行われ、どうしてもゴールを割れなかったファジは終盤に喫した失点が重くのしかかり「0-1」で敗戦。悲願のJ1昇格にあと一歩届きませんでした。

チームは少しずつJ1に近付いているような成長の期待を持たせながらも、J1の厚い壁にはね返されていました。

今回は、2013シーズンから2016シーズンまでを振り返りました。

次回は、その3:停滞期(2017年~2020年)の4年間を取り上げようと思います。

よろしくお願い申し上げます。

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