千葉県・松戸「小1女児行方不明事件」の”大きな謎”
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9/30(金) 17:00配信
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公園近くの寺院の駐車場に設置された防犯カメラの映像。母親と朝芽ちゃんがはぐれてから約30分後、朝芽ちゃんらしき子どもが、お墓参りに来た車を気にしながら公園の方向へ向かう様子が映っていた (寺院提供)
「さやちゃん、どこにいるの、どうしてるの、はやくかえってきて」 千葉県松戸市に住む小学1年生の南朝芽(みなみ・さや)ちゃんが行方不明となって7日目。捜索を続ける家族は、報道陣に向けてそうコメントを出した。
台風が接近する9月23日の午前11時、彼女はお気に入りのキックスケーターに飛び乗ると、自宅から1.4㎞程離れた江戸川河川敷近くの公園へと向かい、そのまま忽然と姿を消した。
母親や知人、警察の捜索が行われる中、23日午後4時20分には、江戸川河川敷近くの公園で朝芽ちゃんが乗っていたキックスケーターが、24日午前10時にはその公園から300m離れた江戸川の河川敷で朝芽ちゃんのものと思われる靴と靴下が発見された。松戸署の副署長によると、発見当時、靴と靴下は隠されたり捨てられた様子はなく、その場で脱いだように見えたという。
また、当初母親と朝芽ちゃんが落ち合うはずだった自宅近くの公園からも、朝芽ちゃんのものと思われる手提げバッグが発見され、28日午後1時にも、靴などがみつかった河川敷より1㎞下流の江戸川に面した取水口で、新たに彼女の帽子が見つかった。
次々と見つかる朝芽ちゃんの持ち物――しかし、いまだ彼女の失踪には不可解な点が多く、謎が残されているのである。
◆河川敷にも公園にも人目があった
朝芽ちゃんが行方不明となった日、公園近くの寺の防犯カメラが彼女の様子をとらえていた。時刻は、朝芽ちゃんが家を出てから約30分後の昼12時。往来する車を気にしながらも、一目散に公園へキックスケーターを走らせる姿が確認されている。
「23日はお彼岸の中日で祝日。この寺にも多くの人が墓参りのため訪れていました。この子が通りかかった時間にも駐車場には4台の車が駐車していました」(寺の住職)
また、江戸川河川敷近くの公園で子どもを遊ばせていた近隣住民も朝芽ちゃんらしき女の子がキックスケーターで周囲を通りかかるのを目撃していた。
さらに、不可解な点がある。朝芽ちゃんの靴と靴下が発見された河川敷付近では、地域の少年野球チームが一日中練習を行っていたというのだ。
「23日は朝8時から夕方5時の間、河川敷のグラウンドで練習をしていました。午後3時くらいに雨が降り始めたのですが、小雨だったので練習は普通にしていましたね。普段から川側の方に関してはスタッフも気をつけて見ているので、もし川側に誰かがいれば気づいていると思います。
グラウンドで子どもが友達同士や家族連れで遊んでいることはありますが、川べりで水遊びができるような場所ではありませんし、そういう遊びをしている方は見たことがありません。23日も家族連れが遊んでいるのは見かけましたが、子どもが1人でいる姿は見かけませんでした」(少年野球チーム関係者)
多くの人目があった中、朝芽ちゃんは川の近くにいたことになる。人目の多かった公園から、見晴らしもよく人目もあった河川敷まで、どうやって移動したのだろうか。
◆穏やかだった江戸川
警察が公開捜査に踏み切ったのは24日夕方のことだった。ワイドショーなどでは、大幅に増水した江戸川の様子が映されたが、朝芽ちゃんが行方不明となった23日の江戸川は普段と同じ、静かな様子だったという。
「23日の江戸川は大幅に水位が上がるということもなく、比較的穏やかでした。水位は2.4mほど。水位が急激に上がり、河川敷のグラウンドが浸水したのは24日夜からのことです」(国土交通省・江戸川河川事務局関係者)
靴が発見されたのは、川べりから20~30mほど離れた草むらで、付近は大人の膝丈ほどの草が生い茂っている。もし朝芽ちゃんが川に落ちたのだとすれば、靴と靴下を脱いだ後、裸足で草木が生い茂る草むらをかき分けて川べりへ近づいたことになる。また、普段から、彼女は水を怖がって一人で水遊びをすることはなかったという。そんな7歳の女の子が、それほどの労力を費やしてまで川へ近づくことがあるのだろうか。
警察は連日、捜査員120名を投入し捜索に当たっている。28日に朝芽ちゃんの帽子が見つかってからは、発見された取水口付近の捜索に力を入れている。 警察は依然として、事故と事件の両面で捜査を進めている。
情報提供先:松戸警察署 047-369-0110