泉区生活支援ネットワーク

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難病ALSの医師、宮城・南三陸で被災者励ます 健康相談でつらさ抱える心解きほぐす(河北新報)

2018年08月06日 | 条例の会、権利条約など
「河北新報」2018年08月06日月曜日付け記事より引用)
 筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患っている千葉県八千代市の医師太田守武さん(47)が5日、東日本大震災で被災した宮城県南三陸町を訪れ、被災者を対象に無料の健康相談を実施した。「病気であっても、家族のためにも自分らしく生きたい。被災者の話に耳を傾けることで、つらい思いを抱える心が楽になればいい」。難病と闘いながらも、医師として被災地の力になりたい思いが原動力だ。

 妻の友香利さん(34)と医療や看護を学ぶ大学生ら約40人と共に同町歌津の災害公営住宅「伊里前復興住宅」の集会所を訪問した太田さん。住民にマッサージを施す学生の傍らで、体の不調を訴える高齢者に「足浴をしてはどうですか」などと助言した。

 ALSが進行し、自分の意思で体を動かすことができない。気管切開で人工呼吸器を装着したため、言葉を発することもできない。

 それでも、車いすから目を動かして介助者に五十音を読み取ってもらい、被災者一人一人の相談に丁寧に応じた。

 災害公営住宅の近くで1人暮らしの無職阿部つゑこさん(80)は「病気を患っているのに、被災者を思う先生の姿は素晴らしい。震災後は落ち込んでいた時期もあったが、私も頑張って生きなければならないと思った」と語り、目元を拭った。

 太田さんはかつて、神奈川県で訪問医療に従事していた。震災の前から体の異変を感じていたが、2011年夏には南三陸町や気仙沼市でがれき撤去のボランティアに携わった。「被災地を初めて見た時は涙が止まらなかった」と振り返る。

 14年にALSと診断されたが、被災地への思いは変わらなかった。16年に訪れた陸前高田市で被災者の心の疲弊を痛感し、体の具合と相談しながら今回の南三陸訪問につなげた。

 「今後も、できる限り被災地に足を運びたい」。医師としての誇りを胸に、太田さんは被災者に温かいまなざしを向け続ける。
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