女房(後鳥羽院)
1 新古今集 春歌下 釈阿九十賀屏風歌 隠岐
さくらさく なが/\し
とほ山鳥の 日もあかぬ
しだり尾の 色かな
2 新古今集 秋歌下 元久元年春日社三十首 隠岐削
露は袖に かならず秋
物思ふころは のならひ
さぞもなく ならねど
3 新古今集 騎旅歌 建仁元年熊野御行詠 隠岐
見るままに 夜さむなる
山風あらく 都もいまや
しぐるめり らむ
4 新古今集 恋歌一 北野宮歌合 隠岐
わが恋は ぬるとも袖の
まきのした葉に 色に
もるしぐれ 出めや
5 新古今集 恋歌四 建永元年七月二十八日院当座歌合
袖の露も うつれば
あらぬ色にぞ かわるな(がめ)←げき
きえかへる せしまに
6 新古今集 雑歌上切出歌 承元二年内宮三十首
大空に ゆく末の
契るおもひの 月日もうけよ
としもへぬ (そら)→雲 新古今では空
7 新古今集 神祇歌 承元二年内宮三十首 隠岐削
詠めばや ゆふべの
神ぢの山に 空にいでん
雲きえて 月かげ
8 玉葉集 承元元年鴨御祖社歌合
瑞垣や そのことの
葉を
我が世のはじめ
神や
契りおきし うけゝむ
9 新古今集 哀傷歌 元久二年十月 慈円贈答歌 隠岐
おもひいづる むすぶも
うれし
をりたく柴の
忘れ
ゆふ煙 がたみに
10 新古今集 哀傷歌 建永元年七月二十八日院当座歌合 隠岐
なき人の 夕べの雨に
かたみの雲や (道)はみえね→色
しぐるらん ど