榮花物語 巻第九 いわかげ 一條院御髪おろさせたまはんとて、宮に聞えさせたまひける 露の身の仮の宿りに君をきて家を出でぬることぞ悲しき とこそは聞えしか。御返し、何ごとも思し分かざりけるほどにてぞ。 ※露の身の 巻第八 哀傷歌 779 一條院御歌 例ならぬこと重くなりて御ぐりおろし給ひける日上東門院中宮と申しける時遣はしける