新古今和歌集の部屋

秋歌上 雁が音の目覚め


第四 秋歌上


和歌所歌合に田家月といふことを 前大僧正慈圓


 雁の來る


伏見の小田に


       夢覺めて


寝ぬ夜の庵に月をみるかな



読み:かりのくるふしみのおだにゆめさめてねぬよのいおにつきをみるかな 隠


意訳:雁がやって来ている伏見の田の鳴き声に夢が覚めて、眠れない夜の見張り小屋で月を見ている


作者:じえん1155~1225藤原忠通の子兼実の弟。天台宗の大僧正で愚管抄を著す。


備考:撰歌合で428俊成卿女と対した。伏見は山城の歌枕で、巨椋池がある。伏見は臥し身の掛詞で、夢、臥し、寝るは縁語。美濃、九代抄、九代集抄

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