題知らず
よみ人知らず
はつ春の
はつねの今日の
玉菷
手にとるからに
ゆらぐ
玉の緒
読み:はつはるのはつねのきょうのたまばはきてにとるからにゆらぐたまのお
万葉集巻第二十 4493
(天平宝字)二年正月三日召侍従竪子王臣等令侍於内裏之東屋垣下即賜玉箒肆宴 于時内相藤原朝臣奉勅宣 諸王卿等随堪任意作歌并賦詩 仍應詔旨各陳心緒作歌賦詩 [未得諸人之賦詩并作歌也]
始春乃 波都祢乃家布能 多麻婆波伎 手尓等流可良尓 由良久多麻能乎
初春の初子の今日の玉箒手に取るからに揺らく玉の緒
右一首右中辨大伴宿祢家持作但依大蔵政不堪奏之也
正倉院 子日目利箒(模造)
写真からすると、音がしたとも思えず、玉響の解釈は間違っている。
詞書からも家持が近くで見たとも思えない。
正倉院紀要第37号(平成27年) 宝物随想 玉箒の揺らぎ(阿部弘 元正倉院事務所長)