新古今和歌集巻第二 春歌下
釋阿和歌所にて九十の賀し侍りしをり屏風に山に櫻かきたるところを
太上天皇
さくらさく
とをやまどり
のしだり
おの
なが/\し日
もあかぬ色
かな
さくら咲く遠山鳥のしだり尾のながながし日もあかぬ色かな
読み:さくらさくとおやまどりのしだりおのながながしひもあかぬいろかな 隠
意味:遠くの山に咲く桜が、山鳥の垂れる尾のように長くなっていく春の日でも見飽きない景色のように、、貴方の歌は、歌聖人麿や紀貫之、友則のように見飽きることがありません。
作者:後鳥羽天皇ごとば1180~1239譲位後三代院政をしく。承久の変により隠岐に流される。多芸多才で、新古今和歌集の院宣を発し、撰者に撰ばせた後更に撰ぶ。
備考:柿本人麻呂と紀友則(古今恋4)の本歌取り 建仁3年(1203)11月23日俊成が九十歳になった時に和歌所で祝賀会が開催され、屏風歌として歌われた。
時代不同歌合、 八代抄、新三十六人歌合、美濃の家苞、常縁原撰本新古今和歌集聞書、新古今抜書抄、新古今注、九代抄、九代集抄、新古今和歌集抄出聞書(陽明文庫)
平成27年5月16日十點貮/十六