新古今和歌集の部屋

賀歌 良経 松有春色 冷泉為村筆掛軸コレクション


 亰極殿にて初て

  人々哥つかうまつりしに

   松有春色といふ

     事をよみ侍
          し
   攝政太政大臣

をしなべて木のめも
        はるの
  浅みどり松にぞ千世
           の
      色はこもれ
           る



 京極殿にて初めて人々歌つかうまつ
 りしに松有春色といふことをよみ侍
 りし
             摂政太政大臣
おしなべて木のめもはるの浅緑松にぞ千世の色はこもれる

よみ:
おしなべてこのめもはるのあさみどりまつにぞちよのいろはこもれる 隠

備考:
建仁三年一月十五日京極殿初度歌会。本歌:霞立ち木の芽もはるの雪降れば花なき里も花ぞ散りける(古今集春歌上紀貫之)。張ると春の懸詞。




正徳二年(1712年)ー安永三年(1774年)
江戸時代中期の公卿・歌人。権大納言・冷泉為久の子。官位は正二位・権大納言。上冷泉家15代当主。上冷泉家中興の祖とされている。 歌人としてのみならず茶の湯も嗜み、自作の茶杓や竹花入などが現存している。
享保六年(1721年)霊元上皇から古今伝授を受けた。霊元天皇の勅点の添削を受けた折紙詠草(和歌懐紙)が存在する。烏丸光栄や三条西公福・中院通躬にも師事し、石野広通・小沢蘆庵・屋代弘賢等多数の門人を擁した。歌集に『冷泉為村卿家集』『冷泉余瀝』、歌論書に『樵夫問答(しょうふもんどう)』、聞書に宮部義正の『義正聞書』がある。


平木清光識箱
甲書「冷泉為村卿筆 京極殿にて」
蓋裏「辛巳[昭和16年]菊月(「長光軒」単郭長方印)平木清光(「彌弌郎」朱文単郭方印)」〉







令和2年2月24日 弐點參
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