新古今和歌集の部屋

栄花物語 哀れ儚き事

榮花物語 巻第四 みはてぬゆめ その二
世の中のあはれにはかなきことを、攝津守爲頼朝臣といふ人


世の中にあらましかばと思ふ人なきは多くもなりにけるかな


これを聞きて、東宮の女藏人小大君、返し


あるはなくなきは數そふ世の中にあはれいつまであらんとすらん


とぞ。


小野宮の實資の中納言、式部卿の御女、花山院の女御に通ひたまふといふこと出できたれば、一條の道信の中將さしおかせける、


うれしきはいかばかりかは思ふらん憂きは身にしむ心地こそすれ


われも懸想じきこえけるにや。



※あるはなく
新古今和歌集哀傷歌
題しらず    小野小町

コメント一覧

jikan314
Re:こんにちは!
拾遺集は専門外なので、世の中にの歌を図書館で読んで調べて参りました。
人の世は無常。遅れ先立つ例なのですね。
ちなみに、栄花物語で返すのは、小大君。新古今和歌集では小野小町となっており、その辺りの事情を探って参ります。
sakura
こんにちは!
自閑さま
まわりの人や思い出深い人たちが、次々と先立っていくのは寂しいかぎりです。

「世の中にあらましかばと思ふ人なきは多くもなりにけるかな」
大いに共感でき、心に残る歌です。

梅雨明けには帰るといって出かけた人が、
約束通り戻ってきてくれました。
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