新古今和歌集の部屋

新古今集聞書他古注書写本 秋歌上 曾禰好忠 朝顔露 蔵書

やす/\とよめるなり。人やりならぬとは古今に

人やりのみちならなくに大方はいきこしといひていさ

歸なん。心のかぎりつくしつるかなとはつくしといふ心

もあり心づくし●●●ともめり。家隆哥に


木間なき唐舟のうきねにも心づくしの月を見る哉


住よしに歸らんとのみ歎つゝ心づくしにとしをふる哉

                 曾祢好忠

○おきてみんと思ひし程にかれにけり露よりけなるあさ皃の花

おきて見むとは露とわが事とをかけていふなり。

只あさがほの程なくあだなるをいはんためなり。

かるゝはしほるゝをいふなり。おきて見むと云所を

つよくいひたつればあさいをしたるやうに聞ゑ

侍ればたゞあさがほのはかなきことわりをこゝろ

にかけて見侍る哥なり。

 

 

聞書幽斎補筆(山崎敏夫服部喜美子翻刻)は「起てみんとは、露と我とをかねて云也。只槿の程なくあだなるをいはん為也。起てみんと云所をつよく云たつれば朝いをしたるやうに聞え侍れば只槿のはかなき理に心をかけてみる哥也」とやや一致。

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