JN2IFL's ブログ

日常の出来事をゆっくりのんびりと。

鎌ヶ岳 ~ 鎌尾根 ~ 水沢岳(その2)

2009-03-08 16:54:00 | 
 鎌ヶ岳の右手を回り込みながら息を切らしていると頭上を中型の鷹が滑空していきます。名前は分かりませんが翼の肩の部分が盛り上がった尾羽の長い個体でした。暖かくなったので冬眠開けの小動物でも探していたのでしょう。そうこうしているうちに一気に鎌ヶ岳(1161m)の頂上に到着です。朝のどんよりした空気も入れ変わったおかげで眺望はすばらしいの一言です。北から西には雄大な御在所岳とそれに連なる雨乞岳をはじめとする近江の山々、南には入道ヶ岳、水沢岳、仙ヶ岳、南鈴鹿の山々をはじめ布引山地から伊賀の山並みまで見て取れました。

[鎌ヶ岳からの御在所岳]


 景色をおかずに追加の腹ごしらえをしていたら時は既に午後2時になっていました。ここからピストンすれば約2時間で駐車場へ戻ることができます。ところが・・たった今見てしまった水沢岳に向かって連なる鎌尾根のアップダウンに魅せられてしまったうえ、体力に相談したら「何とかなる!」というではありませんか。あとは時間が許せばということですが、ルート図を見ると水沢峠まで2時間余り、峠から駐車場まで1時間余りとあります。つまり5時半頃には車に戻れ、万一遅れても明るいうちに林道までは到達できる計算です。単独行動のうえ初めてのルートを時間に余裕をもたずに決行する無鉄砲さは若い頃そのままです。
 岳峠を過ぎ最初の難関が左に切れ落ちた鎖場です。ステンレス製の鎖がアンカーでしっかり固定されていました。



 難関はさらに続きます。みちなりに行くと岩が現れその先の道がすっぽりと切れ落ちていました。3m弱の高さでしょうが、足場が無く申し訳程度のトラロープがぶら下がっています。巻き道は無いかとあたりを探し回るものの見つけられません。仕方なく備え付けてくれた方には申し訳ないと思いつつもトラロープの結びを再確認してからロープに体重を預け、脆い岩場に靴のかかとで足場をさぐりつつ下り終えました。足場が薄いところを見ると先達たちはターザンのように・・・ですか。



 鎌尾根最後のガレ場を慎重に登りきり水沢岳で小休止、難関突破に時間を使ったためわずかの滞在で先を急ぐこととしました。ここから水沢峠までは急坂の下りになります。峠は何か寂しげな雰囲気なので水分補給だけ済まして三重県側へ下りました。峠からは谷道、渡渉、植林道、炭焼釜の跡など生活臭のするバラエティーに富んだルートでした。
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鎌ヶ岳 ~ 鎌尾根 ~ 水沢岳(その1)

2009-03-08 16:43:00 | 
 休日に仕事が入ったり雪が降ったりでなかなか山へ向かう機会に恵まれず、気づくともう3月に入ってしまっていました。昨日の天気予報では曇りで午後から回復基調とのこと。長期離脱のため体力にいささか不安があるので山歩きにトライできても2時間程度のピストンで済ますつもりでした。
 子供たちからプレゼントされた新しいリュックに食料etcを詰め込み家を出たのが10時30分過ぎとかなりなスローペースとなってしまいました。まずは近場の宮妻峡へ向かい林道の終点まで車を進めます。以前はもう少し先まで車でいけたはずなのに、鎌ヶ岳のカズラ谷コース登山口付近に頑丈なゲートが取り付けられバイクもすり抜けられないほどの厳戒さです。
 家を出るときは体力と時間を考え水沢峠からイワクラ尾根の出合いまでの往復程度と思っていたけど、ずっと手前にできたゲートのおかげで鎌尾根の岳峠までの往復に予定変更。身支度をして登山口に取り付いたのは既に11時15分になっていました。

 沢の水音を聞きながら飛び石を渡ってまた渡り返していくとそのうち道は沢から離れ山腹道になっていきます。はじめは暗い林の中を進み、明るさを取り戻したころ左後方に入道ヶ岳、左前方に鎌尾根が現れます。ここから雲母峰からの尾根道へは間もなくで合流です。



 どんよりしていた空も見事に晴れ渡り日の当たる場所は暑いくらいの山日和となっていました。どこか見晴らしの良いところで昼食をと考えながら進みますがなかなかよい場所場見つかりません。結局、岳峠手前のピークで遅めの昼食となりました。いつも思うのですが、くたくたの時はあまり食欲が湧かないものですね。やっとのことでおにぎり1個とソーセージ1本をお茶で流し込み岳峠を目指しました。
 昼食場所から直線ルートを見渡すと雪が道を覆っています。雪対策を全くしていないのでやむなく左手の急坂を登り県境尾根から回ることとしました。ところが県境尾根の出合いから眺める鎌ヶ岳の荒々しさと雄大さに吸い寄せられ、当初の目標点である岳峠はもはや通過点でしかなくなってしまうのでした。


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