いや~、ほんまくたびれました。病み上がりの身の程知らずにあきれるばかりです。
鈴鹿山系の尾根を少しずつ繋げて全て踏破しようと思いつき、まずは南端の油日岳(693m)から攻めることとしました。
鈴鹿山系はそのほとんどが三重と滋賀の県境に位置するのですが、南端に位置するこの油日岳も例外ではありません。登山道はその名のとおり油日神社が鎮座する滋賀県側からのルートが一般ですが、ここはあえて三重県側からのルートを選びました。
伊賀町の余野公園内の道路をさらに進むと奥余野公園の駐車場にたどり着き、身支度を整えて油日岳にアタックすることとしました。簡易舗装の登路を1kmほど進むと休憩所があり、ここを左に向かえば三馬谷渓谷から油日岳、右に向かえば三国岳近くの不鳥越峠に進むこととなります。(ちょっと心の葛藤が・・・)最終目的地である那須ヶ原山へ向かうには三国岳方面が近道です。でも、鈴鹿山系尾根の全踏破という達成不可能と思われる目標を持ってしまったので、ここは遠回りながら油日岳から向かうこととします。
谷沿いに歩を進めていくのですが、今日は誰もこのルートを通っていないらしく、ところどころ残る雪には踏み後もなく霜柱は歩くたびにサクサクと音を立てています。谷を何度か左右に渡り、水音から外れて尾根に取り付いてさらに進むと尾根道に上がりすぐそこが油日岳でした。
ピークのすぐ横にある祠にお参りしてから尾根道歩きを実践し次の目的地、三国岳(715m)に向かいます。
三国岳はその名のとおり伊賀、伊勢、近江の三国の境界点に位置しています。ここからは尾根伝いに進むこととなるのですが、木立にさえぎられた尾根道は展望はほとんどなくおかげで案内板の表示より早く三国岳に到着しました。
三国岳山頂では2人連れのご婦人が昼食中で、声をかけると驚いたように振り返っていました。実は当局もここでお昼にし、体力的に無理であればここから下山するつもりでしたが先客に敬意を示して先に進むこととしました。
滋賀県側から吹き上げる季節風が容赦なく左の頬を直撃するので、風の当たらない陽だまりを探していくと結局いくつものピークをアップダウンすることとなってしまいました。やっと見つけた場所で昼食の半分を平らげ、残りはもしものためにとっておくこととします。
小休止のあとは少し調子が戻ってきて、ついつい那須ヶ原山(800m)まで足を伸ばしてしまいました。
地図で見るとほんの数センチ(縮尺はいくつや~!の声が聞こえそう。)の尾根道はやせ尾根あり、藪漕ぎあり、ロープ場ありの変化に富んだ道で、少しでも気を抜けば数十メートルの滑落は避けられないところです。特にやせた尾根では幅が30cm程しかなく、滋賀県側の斜面ではさらに崩落が進んでいるように感じました。そんな尾根道ですが、一部では右手に伊勢湾、左手に琵琶湖が遠望でき結構楽しめましたよ。
最後の登りを終え、尾根道から少し北に進んだところに那須ヶ原山の頂上があります。頂上からは鈴鹿の山々、尾根道からは布引山地が見渡せました。ご多分に漏れずここでも容赦なく西風が襲ってくるので、そそくさと残りの昼食を済ませ、いま登って来た道を三国岳まで引き返し、東海自然歩道の「ぞろぞろ峠」を経て駐車場にもどりました。
奥余野公園駐車場 (10分) 登山口 (55分) 油日岳 (35分) 三国岳 (95分)
那須ヶ原山 (70分) 三国岳 (30分) ぞろぞろ峠 (30分) 駐車場 全行程5時間30分