最後は、直接当事者や関係者から話を聞くことです。残念な事に深刻(死亡)事故の場合、本人から話を聞くことはできません。カヤックに乗って岸を離れた以上、必ず帰ってくるのはお約束であり、責任です。責任が果たせなかった人は無責任です。そこで何が起こったか、厳しく検証しないといけません。
事故直後は話を聞いたり検証したりするのは時期が早すぎます。まず1年待ちましょう。その頃には関係者の口も緩みます。「実は」という話が多いです。深刻事故の場合、1年ではまだダメです、5年待つ必要があるかもしれません。例えば昨年の浦安の事故は(2名死亡)はこのケースと思ってます。事故から1年経ちました。後4年したら僕は動くつもりです。
また、シーカヤックの世界は狭いので、ある場所(人)に情報がプールされていることも多いです。その人にアタックして情報を出してもらえる事もあります。そういう人とパイプを持っておくのも大切です。
マスコミや媒体に関係している人は名刺を使うのも手。取材という名目で情報を引き出すことも可能です。
全ては安全にカヤックを楽しむのが目的です。そのためには努力やコスト負担、時間が必要。でも、最も必要なのはカヤッカー一人一人の意識の持ち方です。僕の友人や直接の知人で4名がカヌーの事故で亡くなっています。正直、うんざりです。歴史に「もし」はないそうですが、カヌーの事故には「もし」あるように思います。ぼくは「教育」と「仕組み」でかなりカヌーにおける安全度は上がり、事故は減らせると思ってます。今、事故を防ぐ教育と仕組みは無いか、機能してないように思います。危機に強い仕組み、考えてみようと思います。
最後に、一番上の写真ですが、この事故こそエポックで、スタート地点になるはずです。10年経ちました。先輩方に、そろそろ話し始めてもらいたいものです。10年経ったんですよ!。
諦めない 振り向かない 必ずある そういつだって 松井五郎
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