病院にいながらにして家族団欒や旅行を楽しめる。そんな夢のような分身
ロボット「オリヒメ」を開発した青年はいる。オリィ研究所代表の吉藤健
太朗氏である。
氏がオリヒメを開発した背景には、三年半の不登校の体験があった。
ハイテクを追い求めるよりも使いやすさ、親しみやすさにこだわったという
オリヒメ。開発者の思いに迫る。
*三年半の不登校、師匠との出会い。
ロボットに魅了されたのは中学生の時です。僕がちょうど不登校の時でした。
授業があまり好きではなかったんですね。
「将来に役に立つから」というありきたりな答えでは納得できないわけです。
だから面倒な質問ばかりして先生から煙たがられていました。
小学校五年生の時、鬱のような状態になって二週ほど入院し、それからしば
らく療養しました。どんな顔して学校に戻ればいいのだろうかと思うと、そ
のままずるずると不登校になってしまったんです。三年半はそういう状態で
したね。入院中はもっぱら折り紙に熱中していました。・・・・・・
=それにしても不登校の吉藤さんをご家族はさぞ心配されたでしょうね=
そうですね。中学一年の時「虫型ロボットコンテスト」の関西大会に内緒
で申し込んでくれたのが母親でした。物づくりに一生懸命になる僕を何とか
不登校から救ってあげたいという一心でしょう。この時の母親の愛情と配慮
がなかったら、今の僕はおそらくいなかったと思います。・・・・・
不登校の子供さんを持つ親の方にも読んでもらいたい記事ですね。
人間の本質は昔から変わっていなくて、変わって行くのは社会の都合という
問題です。
時代の変わり目にはいろんな問題が生じますが、危ない現象に落ち込まない
ようにしないと、人間の”こころ”を見失ってしまいます。
現代の子どもたちの心の変化をおおきな展望で開いてあげるのは、生活
の中の中心的存在のお母さんだという事ですね。賢く頑張ろう!