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■世界のことば事情

2020-07-22 | ●タイの伝統文化

■■■■■■■■■■■世界のことば事情■■■■■■■■■■■

■「
言葉の文化
言葉が通じない程、難儀なことはない。意思が通じないとなると、物事
は進まない。
道を聞いたりは、身振り手振りで良しとするも、仕事となる
と、ほぼ
無理と言っていい。

遥か昔、鎖国から開国へ。  かっての江戸から明治の開国のとき、先達は、
まずは共通言語を学び、それをを活用することで、外国人と
意思の疎通を
図り、外交や貿易や国際交流で、国力を伸ばしてきた。
そのご苦労足るや
大変だったと想像する。

言葉を介して多くの事が進む、
言葉によって意思が
通じ、お互いの事が判る。
そして仲良しになる。
やがて新しい社会が形成される。
言葉は人と人との接着剤の役割を果たしてきた。



私たちが、タイとの国際交流事業を始めた時、今から20年前に遡るが、
タイ語の素養は全くなかった。しかし、たれとなくタイの文化は、言葉の
文化だと聞いて、大変興味を抱いていた。
しかし最初は、全て通訳頼みで緊張したものだ。特に当時のチェンマイは、
大多数の人がタイ語しか話さない。
実感として、タイ語がそんなに奇麗いな言葉には感じとれなかった。
最初に聞き覚えたタイ語は「サワディ カ」(今日は)と「マイペンライ
お構いなく)だった。

よく旅行ガイドには、現地の文字が、少しでも読めるようになると、世界が
広がると書かれていた。
まさに正論で、「立ち入り禁止」の標識が読めて、
バスの行き先がわかり、市場の果物の
名前や値段が読めるようになると、心
に余裕が生まれて旅が楽しくなるという。
言葉を話せない外国生活の決め手は、いささかの冒険心と好奇心に尽きる。

最近、こんな話を聞いた。僅か1年で株価が5倍に上がった上場企業の
逸話である。
その上場企業の名は、ソースネクスト、
ソフトウエアーの開発や販売の専業企業である。
社員は145名、社長は
平素は東京本社を離れ米国西部のシリコンバレィに住むという。

ここで開発して売り出したのが「ポケトーク」(pocketalk)という携帯
型の翻訳器が爆発的に
売れた。世界の55の言語の音声とテキストの翻訳
に適応する。まさしく夢のマシーン
である。AI(人口知能)で長文の翻
訳もこなすという。値段は僅か3万円弱。

 
時代とともに、先端技術は進む。 私どもが活動した20年前にこれが
あったらと悔やまれる
が、その当時が存在したからこそ、ポケトークが
生まれたと識者は力説する。
最新技術は常に歴史の中から生まれる。
まさにその通り。
最近の電子技術、IT,AIの進化は著しい。

私どもが、日タイの国際交流のNPO活動を介した当時は、通信機能は
電話、外国との交信は
ほぼFAXだった。文書の作成は、ワードプロセッ
サー。
その後、瞬く間にパソコンが普及し海外との交信も、メールに代わ
っていった。
JTIROは2005年にメールマガジンの配信をはじめ
た。そして2008年にはブログの配信も始め、今に至る。

その後の通信革命は、驚異的だった。特に携帯電話の小型化、通信の国際
化、WIFiの普及、
最終的には、AIによる携帯翻訳器の出現につなが
った。翳すだけで、長文の外国文を日本語に
翻訳してくれる。夢のような
マシーンだ。

いま世界には7097の言語が存在するそうだが、多くの学者は、世界
の近代化による主要な言語への移行で
約3000の母国語が消滅すると言
う。
言語や言葉は、多様な文化や人々を結ぶツールとして、非常に大きな
役割を果たしている。

過ぎ去った20年ばかりを振り返ると、言葉の障害で折角のプロジェクト
が、うまくいかなかったケースは、山ほどある。特に説明不足や、説得の
不調は、ポケトークがあったら、改善できていたと思う。
科学の進歩、特にITの進化は、あらゆる情報分野で、驚くような貢献を
果たしてくれる。

そのもとになったのは、人と人の交渉や交流、そのそれぞれの意思を
しく伝える、共通の言語だったと考えられる

いま世界の共通言語といえば、ビジネスの世界、特にインターンネットの
使用では「英語」であるが、そのランキングは、次のようになっている。

世界のインターネット使用言語ランキン」2019
(順位)(言語名)         (使用数)   (使用割合い)
・1位  英語     10億5276万人 25,3%
・2位  中国語            3億
3789万人  8,1%
・4位 アラビア語      2億1904万人  5,3%
・5位 ポルトガル語     1億6915万人  4,1%
・6位 インドネシア語  1億6875万人  4,1%


響きあう言葉
・言葉と政治信条、
・言葉と国の歴史
・言葉と伝統文化
・言葉と習慣、
・言葉と宗教

世界の国を一瞥するとき、言語による識別が可能かというと、そうでもない。
伝統国家は,かたくなに自国語を守りぬいてきたという歴史的な一面がある
が、
植民地支配が長きになきにわたった国などは、欧米の洋風化で主国語に
変わった国もある。
戦後独立したことで、その主国語の英語が、何かと情報社会で役立つている
という国もある。これはまさに人と同様、その国の運としか言いようがない。

またその国の言語は、その国の歴史を語り継いできた伝統文化の側面をもつ。
日本の場合も、タイの場合も同様だが、伝統文化の母国語をしっかり守りな
がら、第2言語の世界共通語の英語を全国民が体得し、存分に活用していく
事が、IT時代の重要な課題である。
そのためには、決して言葉の危機があってはならない。
そんな思いを込めて、お互いの国々の平和のために、響きあう言葉の未来
探り合う努力が必要だと思う。              

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