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■戦後75年葉月の歳時記

2020-08-04 | ●歳時記2)

■■■■■■■■■■■■敗戦の歳時記■■■■■■■■■■■

■「戦争の語り部
今年、戦後75年になる。戦争勃発から敗戦まで4年足らず、この大戦に軍
として強制的に駆り出された 若者などの戦死者約230万人、ほかに 民間人

犠牲者80万人、戦死者のうち約60万人が餓死だったという。
その他、戦争参加国の犠牲者は約1900万人という。事情はどうあれ、よくも
こんなバカげた戦争をしたものだと、悔やんでも悔やんでも悔やみきれない。

この戦争の事を知る最後の世代の人たちは当時15歳、旧制中学の4年生、その
人がいま90歳を迎える。その数、僅か219万人  総人口の1,7%,しか存命してい
ない。但し健在な人が いくら存命かは把握できていない。

出来れば、この戦争体験を持つ最後の世代の人たちに、あの忌まわしい大戦の
記憶を、できる
だけ多くの人たちに伝承して貰いたいと願っている。戦争の悲
劇は、体験者が、口頭で伝承するにすぎるものはない。


 ■失敗の本質
物事は、仕事でも 人生でも 闘いでも、やりかけた以上、勝利しないと
白くない。敗れると苦境に陥入る時もある。それがよくわかっているにも拘
らず、人々は時として成算なき戦いを挑む。時には男らしさの発露として、
一部からは賞賛
されるが、身内や関係者は迷惑至極、悲劇さえ齎らす。
第2次世界大戦(いわゆる太平洋戦争)では 多くのすぐれた逸材が、日本の
国を統治しながら、パールハーバーに攻撃を仕掛けて、長く厳しい世界大戦
に入っていく。そして敗戦の憂き目をみる。
何故か。

戦後、戦争の敗因を探る名著が数多く出版されて、敗戦の経緯やその核心
がわかって
きた。
猪瀬直樹著「昭和16年夏の敗戦」(中公文庫)
とりわけ第二次大戦を知るため
の最高の名著だと思う。著者が後に東京都知事を務め 挙句の果てに鞄疑惑で
退陣を余儀なくされるが、このために 名著にも些か傷がついたと思うが、ど
うあれ素晴らしい不朽のドキュメント作品に違いない。

これは、ある秘めた国家目的のため全国各地から「最良にして最も聡明な
い逸材」が緊急に招集され、内閣総力戦研究所研究生で組織された模擬内
閣の記録である。しかし開戦4ケ月前に日本必敗の結論を出したために その
採択の是非に注目が集まっていた。しかし日本は戦争への道を選び、挙句は、
敗戦の憂き目を見た。

戦略研究所の研究意見を採択して、戦争を思い留まる事は出来なかったのか。
やはり、台頭した軍部と内閣との確執があったのではないか。
その戦略研究所とは、果たして何だったのか、模擬内閣の若者たちはその後、
どのように戦後を生きてきたのか、著者はそれを深く探って、日本の敗戦の
実態と、その失敗の要因を明らかにしたかったとい

折からのコロナウィルスのせいで在宅機会が増え 併せて読書の時間が増えた。
仕事柄、経済や社会情報誌の購入支出が多かったが「dマガジン」のお陰で
月額僅か400円 ほぼ必要な経済誌やトレンド誌など、全ての雑誌を 網羅して
読む事ができる。まさにコロナ時代の生活の知恵の賜物である。
その情報原資の全てを 欲しい単行本の購入に充当できる。このために都心の
大型書店を探る週1,2回のラウンドは、健康的にも情報収集の面からも 貴
重でかけがえがない。

今週の「NEWSWEEK」誌は、やはりコロナによる在宅ワークの読書を前
提に「人生を変える55冊」という特集を組む。自粛の夏休みは、読書にふける
最高のチャンスだと呼びかけている。

私の読書術
●「
私の7月の7冊」をご紹介したい。(いずれも税別)併せての本代計5499円也
・「スタンフオード式人生デザイン講座」ビル・バーネット著 早川書房 800円
・「米陸軍日本語学校」ハーバード・バッシング著 加納栄明訳 ちくま学芸文庫1100円
・「世界のなかの日本」    司馬遼太郎&ドナルド・キーン共著 中公文庫  590円
・「永続敗戦論」戦後日本の核心 白井聰著 講談社文庫 780円
・「金子兜太の俳句入門」    金子兜太著 角川ソフィア文庫 629円
・「正岡子規・人生のことば」  復本一郎著 岩波新書 820

・「俳句的生活」        長谷川櫂著 中公新書 780円

本来なら書評を添えるのだが、私自身、日経新聞や産経新聞や読売新聞の書評
欄を読んで、紀伊国屋書店や淳久堂書店で購入して読み始める。 
いましがた「永続敗戦論」と兜太先生の俳句論を読み始めたところだ。

永続的敗戦論は、8月にふさわしい題材だが 著者がレーニン専門学者だけあっ
て、切り口が至って新鮮、永続敗戦の先に日米安保を超えて、アジア共生の仕
組みとしての東アジア共同体の枢要性にきずくはずだという。不毛の領土論争
から脱して「アジアの世紀」に生きるのが、使命だともいう。
この本は4年前に上梓されたものだが、それ以降、東アジア情勢は 中国の覇権
台頭で いまこの白井路線に暗雲が垂れ込めている。しかしアジアの世紀には、
期待が持てると思う。

ロングスティの変容」(海外から国内へ)
今週のAERA(朝日新聞ジャーナル)は「移住の新評価」と題して、コロナ時
の地方移住という新しい住まいの在り方について、特集をしている。
経済の変遷やコロナによるテレワークの拡大で、私どもの余後の住処が、大き
く変わろうとしているという。
かたや依然として、
・東京の一極集中
・地価の高騰化
・地方過疎化
という大きな政治課題
がある。
加えて、河川や橋梁の劣化が引き起こす自然災害も多
発している。
美しく麗しい国土と海外から絶賛されるも、狭い国土に1億2千万人の人々が
暮らす日本の厳しい現実、それに個人とインフラと政治経済との相克
が続く。

⚫️今を去るほぼ20年前、増え続けるシニア対策の一環として、時の政府は 欧
州のシルバーコロンビア計画になぞって 海外ロングステイ計画を提唱した。
私どもNPOのjtiroは、これに呼応して、タイ政府とチェンマイロングスティを
推進してきた。
  
ロングステイセミナーや現地体験ツアーを重ねて約
20年が経過、チェンマイ
の長期滞在者(ロングステイヤー)数は、2013年に約
4000人を記録したが、
日本の景気動向、
新規定年退職者の趣向の変化、
タイ現地の経済事情(円安バーツ高による物価の高騰)
ロングステイヤーの高齢化
タイの政情の変化(軍事クーデター) など
2013年をピークに下降を始め、いまや新規参入は無く衰退を重ねる事に なっ
た。
物事(プロジェクト)には、「始めあれば、終わりあり」というが残念だ。

⚫️しかし今回のAERAが伝える様に、海外ロングステイから国内の地方移
住にシフトして、新しいトレンド(生活の波)が芽生え
つつあるようだ。
政府が地方創生を推奨して既に5年たつが, ようやく
華開こうとしている。
地方にとっては、願ってもないいい話ではある。

特集をしたAERAは、冒頭で「通勤せず家で働くテレワークの普及」をとりま
とめたが、それによると、その成果は、多くの人が都会を脱出し
始めた結果だ
と言う。では「どこに住めばよいのか?」と尋ねると
自宅で働く時代だから
こそ自然豊かな環境
に包まれて住みたい」と言
う。下記が、AERAが調べた
移住先の地方都市ランキングである。


後悔しないコロナ移住先ランキング」(北海道東北九州除く)
(地方)    (関東)       (中部)     (近畿)     (中四国)
(順位)  (都市名)
1位 群馬県吉岡町  石川県金沢市 兵庫県福崎町  徳島県北島市
1位 千葉県柏市   山梨県中央市    三重県東員町  広島県大竹市
3位 神奈川開成町  福井県福井市    京都府長岡京  徳島県松茂町
4位 埼玉県三芳町  福井県永平寺    大阪府箕面市  愛媛県新居浜
5位 神奈川湯川原町 富山県富山市    兵庫県三田市  愛媛県松前町
5位    栃木県壬生町  福井県小浜市    兵庫県加東市
5位    群馬県富岡市
(出所:AERA8月10日号)

⚫️選択の基準は、小さくてもキラリと輝く無名の町が1位に登場する、
そのキーワードは、漂うように、旅するように、地方の移住支援サービスで
多拠点の生活が堪能できると言う。
年寄りから見ると、何かしら流浪の旅の気配に映る。やはり時代が大きく変
わり、世代も大きく移つりつつあるという感触である。

⚫️ 海外からのインバウンドは、昨年ついに念願の3000万人の大台を超えた。
大半の観光客は豪華なホテルよりも、日本の伝統的な古い古民家に泊まりた
という。
今までの常識が覆せれた感じだが、旅の本質をついている話でもある。
彼ら
が訪ねる先も、定番の古都の次には地方の伝統的な秘境を訪ねたいと言う。
彼らにっての日本の旅は、自分探しの旅でもあるわけだ。
ありきたりでは駄目だと言うわけである。何から何まで教えられる事が多い。
スタンダードが世界基準という時代は去った。安全第一というかつての日本
人の考え方は、
いま通用しない。国際交流で学ぶことはあまりにも多いと言
うことか。


葉月の歳時記■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
季句  大の字に寝て涼しさよ淋しさよ  小林一茶
季節    風薫る 夏深し 残暑 秋を待つ 夜の秋 夏の果て 花火  
祭事    竹生島祭(15日)琵琶湖)三島祭(16日) 吉田火祭り(26日)
     地蔵盆(24日)弘前ねぶたまつり

食   枝豆 新豆腐 梅酒 新茶 葛水 新酒、葛饅頭 蜜豆水貝 
   落鮎 鱸 鰯 太刀魚 秋刀魚 鮭 
野菜  西瓜 南瓜 芋 自然薯 落花生 間引菜 生姜 茄子
草花  薔薇 芙蓉 合歓の実 芭蕉 蘭 朝顔 コスモス  
暮らし 打ち水 浴衣 簾 風鈴 扇子 夏休み 旅行(GoToトラベル)
挨拶  残暑の候、新涼の候、 暑中見舞い(8月7日迄に)
   
日本内外8月の行事■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

    1日   土用二の丑
    3日 ASEAN地域フオーラム(ARF)ベトナム, 
    6日 原爆記念日(広島市)
    7日 立秋(秋立つ)  立秋の雨はや一過朝鏡  中村汀女
    9日 長崎原爆忌  よさこい祭り
10日 全国高校野球選手権大会(甲子園球場)中止
10日 祭日 山の日
12日 阿波踊り
15日 お盆 
15日 第75回終戦の日、全国戦没者追悼式(戦後75年)
15日 精霊流し-
16日 京都五山送り火
20日 ゴルフ全英オープン(英国)ゲイ国
23日 処暑  地蔵盆
24日 米国共和党大会
27日 テニス 全米オープン
31日 二百十日

   
タイ8月の行事■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
12日 シリキット王妃誕生日(母の日)全国

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